「ご猶予いただけますよう」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「ご猶予いただけますよう」とは? ビジネス用語

「タイムイズマネー」という言葉が示すように、ビジネスでは時間は重要です。

「ご猶予いただけますよう」というフレーズも、それに関わるものであり、これより解説いたします。

「ご猶予いただけますよう」とは?

「猶予」「ゆうよ」と読みます。

意味は、「時間的制約がある場合、その制約する側が制約を受ける側に対し、本来許している時間や期間よりも余裕をもたせること」です。

「グズグズと引き伸ばすこと」という意味もありますが、このフレーズには該当しません。

猶予を与える側が「目上」にあたるため、尊敬表現の接頭辞「ご」「猶予」に付く形となっていますが、今回は「ご〜いただける」という、「〜してもらえる」という意味の謙譲表現構文の中に組み込まれていることに注意が必要です。

また、「ご〜いただく」「〜してもらう」ですので、「可能」の意味合いが「いただける」には加わっていることにも留意してください。

尚、「いただけますよう」とは、「いただける」の連用形「いただけ」に丁寧表現の助動詞「ます」の連体形「ます」、更に例示の意味がある名詞「よう」で構成されています。

以上のことから、このフレーズ全体としては、「時間的余裕をもらえるように」という謙譲表現であることがわかります。

当然、このフレーズの後には、「お願い」系の内容が続くことになります。


「ご猶予いただけますよう」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスでは、何らかの期限を伸ばしてもらえるように依頼する場合に用いるフレーズです。

具体的には「納期」「支払い期限」または「返済期限」などが考えられます。

納期であれば、「受注商品の納入期限につきまして、ご猶予いただけますようお願い申し上げます」のような使用があり得ます。

支払い期限ならば「月末のお支払いをご猶予いただけますよう、よろしくお願いいたします」といった形が考えられるでしょう。


「ご猶予いただけますよう」を使った例文

それでは、上記以外の実例を挙げてみましょう。

・『ご依頼いただいた資料作成についてですが、個人的な問題で、期限をご猶予いただけますようお願いします』
・『今週末までにデザインの決定をすることになっていましたが、ご猶予いただけますようお願いいたします』

「ご猶予いただけますよう」の言い替え

「約束していた期間を伸ばしてくれるように」という意味合いで言い替えます。

「更にお時間いただけますよう」
「猶予」の意味で「時間」を使用することがあります。

「自分に応対してほしい」という意味と区別するため「更に」と加えています。

「期限を伸ばしてくださるよう」
「〜してくれる」という尊敬表現「くださる」を用いた上で、「猶予」「期限を伸ばす」で言い替えた形です。

まとめ

「ご猶予いただけますよう」とは、約束の期間や期限を伸ばして欲しい時に使用する、依頼表現の前振りフレーズです。

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