ビジネスシーンでは、様々なイベントや会合などに誘われることが日常茶飯事です。
問題は「参加できなかった」場合で、断わる時も重要なら、後で会った時の対応も重要です。
今回の「ご盛況おめでとうございます」も、これに関係するフレーズであり、これより詳しく解説していきます。
「ご盛況おめでとうございます」とは?
「ご盛況」の「盛況」ですが、「賑わうこと」や「盛り上がること」を意味しており、読み方は「せいきょう」です。
尚、「盛況」に付いている「ご」は、名詞(的用法)に付く敬語表現を作る接頭辞で、今回は丁寧表現を作る目的で使用されています。
続く「おめでとうございます」は、日常でも頻出のフレーズであり、相手に喜ぶべきことがあった場合に伝える挨拶のフレーズです。
ただ、「おめでとうございます」は、文法的な解説も必要なフレーズですので、そちらもやっておきましょう。
「おめでとうございます」の「おめでとう」の部分は、「お」という名詞(的用法)に付く敬語表現の接頭辞が、「めでたし」という「祝うべき」という意味の形容詞の連用形「めでたく」に付き「おめでたく」となったものが原形です。
活用語の「連用形」は、「連体形」同様に名詞的に扱われることがあり、今回の「めでたく」もそれに該当しているため、敬語表現の接頭辞「お」を付けることができるのです。
また、先程説明した「おめでたく」は、後ろに「あります」を更に丁寧にした「ございます」のような言葉が付くと、「おめでたくございます」が言いづらいため、「おめでとう」という発音の形、いわゆる「ウ音便」になっています。
以上のことから、「ご盛況おめでとうございます」は、「盛り上がって喜ばしいです」という意味を、強めの丁寧表現でかしこまった形にしたものと言えます。
「ご盛況おめでとうございます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
基本的にこのフレーズが使用されるのは2つの場面が考えられます。
1つ目は、会合などの誘いを断った後で、誘ってくれた相手と再会した場合の配慮の意図での使用です。
「自分は行けなかったけれど、盛り上がったようですね」という意味で使用されます。
2つ目は、誘われた会合などに実際に出席した上で、挨拶の場面や誘ってくれた相手と会った場合に、「盛り上がってますね」という意味での使用です。
どちらも社交辞令としての意味がありますので、実際に「盛況」かどうかは問いません。
もちろん全く盛り上がっていない場合には、「皮肉」と取られるので、使用すべきではないでしょう。
「ご盛況おめでとうございます」を使った例文
・『本日は大変な盛り上がりで、ご盛況おめでとうございます』
・『先日お断りさせていただいた会合の方、ご盛況おめでとうございます』
「ご盛況おめでとうございます」の類語による言いかえ
「盛況」の類語としては「盛会」「せいかい」や「活況」「かっきょう」がありますので、それらで置きかえられます。
また、「おめでとうございます」は、「お慶び申し上げます」や「お祝い申し上げます」で意味合いが同じ言いかえが可能です。
以上のことから、このフレーズの言いかえ例として、「ご盛会お喜び申し上げます」や「ご活況お祝い申し上げます」が挙げられるでしょう。
まとめ
「ご盛況おめでとうございます」は、「人が集まる会合などが盛り上がっている、または盛り上がったことを祝う」ためのフレーズです。