ビジネスでも意見の交換は当然重要な作業です。
「ご進言ください」もその中で用いられるフレーズであり、これより解説いたします。
「ご進言ください」とは?
「進言」は「しんげん」と読み、意味は「目上の者に意見すること」です。
一方このフレーズでは、「ご〜ください」という、目上の人に向けた尊敬表現「くださる」の命令形を用いた依頼表現が使われています。
となると、「目上の人に向けて、目上の人に意見してくれるように頼む」尊敬表現であるという、一見意味がわからない内容になると考える方もいるかもしれません。
しかしながら、「自分にとって目上の人に向けて、別の目上の人に意見を言ってもらうように頼む」という構図ならば、このフレーズは成立します。
かなり限定された場合のフレーズではありますが、決して間違いではないのです。
「ご進言ください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでも、上記の「自分にとって目上の人に向けて、別の目上の人に意見を言ってもらうように頼む」という場合に使用されます。
例えば、社長が新規事業プランを承認しない場合に、自分の上司たる部長に説得を頼んだ場合、「社長に考え直すようご進言ください」と部長に依頼する表現が考えられます。
「ご進言ください」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『係長から課長にご進言ください』
・『課長から取引先の担当者にご進言ください』
・『大臣に次官からご進言ください』
「ご進言ください」の言い替え
「(目上の者に)意見する」ことを「別の目上の者に頼む」という構図を表現出来れば言い替えとして成立します。
・「ご忠告ください」
「忠告」「ちゅうこく」には「真心をもって相手の悪いところを直すように意見すること」という意味があります。
・「ご諫言いただきたく存じます」
「諫言」は「かんげん」と読み、意味は「目上の人の過失などを指摘して直すように意見すること」です。
また、「いただきたく存じます」は、目上の人に「〜してもらいたいと思います」という謙譲表現による依頼形式です。
まとめ
「ご進言ください」とは、「目上の人に対して意見するように、別の目上の人に頼む」内容の尊敬表現です。