ビジネスでは、否定も工夫した形での表現が用いられることがあります。
「と思ったものの」もそのようなフレーズであり、これより解説いたします。
「と思ったものの」とは?
「ものの」とは、一種の接続助詞として機能する言葉であり、「だけれども」という意味合いになります。
よって、今回の「と思ったものの」では、「〜と思ったけれども」という意味での使用です。
「もの」はいわゆる「物事」の「もの」であり、「の」は格助詞の「の」で、動詞のような活用語の連体形に付きます。
尚、この場合の「ものの」とは、「ものの見事」のような「非常に」という意味や、「ものの数秒」のように「わずかな」という意味を表す「ものの」とは別の言葉ですので注意が必要になります。
「と思ったものの」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
先に述べた内容を否定したい時に用いる表現です。
その内容を一度認めた上で、改めて否定する意図があります。
具体的な使用例としては、「そのプランが最善であると思ったものの、費用の面から諦めざるを得ないという結論に達しました」
のような形が考えられます。
「と思ったものの」を使った例文
それでは、上記以外の使用例を以下に挙げてみましょう。
・『具体的な提案であると思ったものの、役員会では採用されませんでした』
・『当初は不適切だと思ったものの、時間が経って見ると良い内容に思えてきました』
「と思ったものの」の言い替え
シンプルに「〜と思っていたが」という意味での、「逆接」の形になる言葉で言い替えられます。
・「と考えていましたが」
元のフレーズが敬語表現ではないので、「と考えていたが」でも構いません。
・「という考えでしたが」
こちらも「という考えだったが」でも問題ありません。
まとめ
「と思ったものの」とは、「〜と思っていたが」というように、先に述べた内容を認めた上で、最終的に否定する場合に用います。
「ものの」とは接続助詞として、逆接の働きをする言葉です。