ここでは「一身上の都合により」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「一身上の都合により」とは?
「一身上の都合により」は、何かの役職を辞する、会社を退職するといった時に用いられる定型表現です。
よって、意味を考える必要はあまりなく、「一身上の都合により、今月末で退社することになりました」のように使われます。
会社を自ら辞める時にはこのように使うのが通例で、会社に提出する退職願にもこの表現を使うのが一般的です。
遭えて意味を解釈するとすれば「私的な都合」となりますが、それもあまり考える必要はありません。
きちんとした理由がある場合でもこのように使うのが礼儀となっており、特に辞職願や退職願はこれ以外の表現を用いて提出することはないと考えて構いません。
自分の意志によってそれを行うという意味になるので、解任された、解雇されたといった場合には適しておらず、その場合には使わないように注意してください。
「一身上の都合により」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「一身上の都合により」という表現は、基本的にこのままの形で使ってください。
無理に「一身上の都合によりまして」などと語尾を変える必要はなく、「一身上の都合により」のままで構いません。
辞職願や退職願に記載するための表現ですが、先のように「一身上の都合により、○日で退社しました」などと口語で使うこともできます。
その場合、自分のことだけでなく、誰かがそうしたと用いることもでき、「彼は一身上の都合により、会社を辞めたそうだ」といったような使い方もよく見聞きします。
書面で定型表現としてこれを使って提出する辞職願などは別として、口語であれば特にこの表現を使わず、詳しく理由を話すこともありますが、この「一身上の都合により」とすればそれを話す必要がないという点から、自分以外の人の辞職、退職について無難に使える表現となっています。
「一身上の都合により」を使った例文
・『一身上の都合により、○月末をもって退職させていただきたくお願いいたします』
・『あの人は一身上の都合により、先月で会社を辞めたらしい』
「一身上の都合により」の類語や言い替え
・『自己都合により』
辞職願や退職願には向きませんが、「自己都合により、退職しました」のように口語で使う際にはこちらに言い替えることができます。
また、経歴として「一身上の都合により、退職」の代わりに「自己都合により、退職」と記載することもできます。
まとめ
「一身上の都合により」は、辞職願や退職願に使われる定型表現です。
口語で用いることもでき、特にその理由を述べたくないという場合にも適しています。