何かの事を始めるにあたっては、「万を期して」と言うことがあります。
これは正しい表現と思って使う人がいますが、実際には間違っていることに気づかなければいけません。
万を期しての意味、どう使っていくべきかなどを確かめてみましょう。
「万を期して」とは?
完璧な準備を行ったり対策をするとの意味をもつ慣用句の、「万全を期して(ばんぜんをきして)」の誤表記です。
あるいは準備を整え機会を持ったり、事を実行する絶好の機会を表す慣用句の「満を持して(まんをじして)」のご表記な場合もあります。
「万を期して」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
物事をするなら完璧に準備をしてから、挑むことがあります。
また何かをするなら準備を整えてから、始めることもあるでしょう。
そのような時に「万を期して」が使われます。
つまりこれは「万全を期して」と「満を持して」のどちらかの意味をもつ表現です。
使う場合は何について万全を期すのか、満を持したのか、示す必要があります。
しかし「万を期して」は、過去に間違った形が世の中に定着してしまった誤表記です。
時々使われる場合には、意味がはっきりしなかったり、違和感を覚えらると考えられます。
そのため本来は使うべき表現ではないことに注意してください。
もし用いる場合は「万全を期して」「満を持して」という、正しい形に言い替えることが必要でしょう。
「万を期して」を使った例文
・『今回は万を期してから挑みたいと思っております』
・『万を期して新たなプロジェクトが始まりました』
「万を期して」の類語や言い替え
もし「万全を期して」を言い替えるのであれば、以下の表現があります。
「念を入れて」は、間違いがないよう気を配ることや、手数をかけるという意味です。
「念には念を入れて」の場合は、「念を入れて」より強い表現になります。
「慎重を期して」は、細心の注意をする姿勢で行動する意味の表現です。
「完璧として」は、ひとつも欠点がなくて完全なことを表します。
また「満を持して」を言い替えるなら以下を選ぶのが良いです。
「機が熟し」は、機会を待った末に絶好の機会が訪れたことを表しています。
「準備を整えて」は、物事をするための用意をまとめ上げる意味の表現です。
まとめ
何かをするにあたり完璧な準備をしたり、絶好の機会を得るなどの意味を持つのが、「万を期して」という表現なのでした。
しかしこれは「万全を期して」や「満を持して」の誤表記であって、本来は使うことが推奨されていないことに注意してください。
正しい形や意味を把握することが大切です。