ビジネスでは四字熟語が多用されますが、その中でも「三々五々」はあまり見ない言葉かもしれません。
これよりこの「三々五々」について詳しく解説していきます。
「三々五々」とは?
「三々五々」は「さんさんごご」と読み、意味は「数人ずつ集団となって行動する様子」のことです。
元は漢詩の一部から取られた表現とされ、元々は「3人や5人のまとまりとなって、それぞれが行動する様子」という意味だったものの、現在では「数人ずつ」という意味になっています。
一方、漢語の「三五」自体に「散らばる」という意味があり、そちらが由来ではないかという説もあるようです。
「三々五々」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
基本的に会話文や口頭でこの「三々五々」が出てくる場合はかなり限られ、かなりフォーマルな会話や挨拶の中で用いられる程度でしょう。
もちろん、文章に使用されるとしても、それなりにフォーマルな形式の文体の中に出てくるものと考えるべきです。
また、使われる相手もそれなりの教養があるか、年配の方などではないと意味が通じない可能性もあります。
使用においては、「時と場合」に加え「対象」を選ぶ表現であることに注意が必要です。
「三々五々」を使った例文
それでは、実際の使用例を挙げてみましょう。
・『結婚式の二次会の後、参加者は三々五々帰宅しました』
・『開会時間の間際になって、やっと出席者が三々五々集まり始めた』
「三々五々」の類語による言いかえ
極めて限定された表現のため、「類語」がなかなか見当たりませんが、「ちらほら」や「ぽつぽつ」といった擬態語がまず考えられます。
ただ、「三々五々」のような格式張った表現を使う場面で、「ちらほら」や「ぽつぽつ」が的確な表現かどうかは注意が必要です。
他には、「数人ずつ」や「まばらに」なども言いかえとしては考えられます。
「三々五々」のような格式張った言いかえとなると、「三々両々」「さんさんりょうりょう」という、ほぼ同じ意味の四字熟語があります。
ただ、こちらは「三々五々」よりも更に知られていないフレーズのため、使用すると相手からは嫌味に取られるおそれもあり、言いかえとしては適切ではないかもしれません。
基本的に「数人ずつ」や「まばらに」程度が言いかえとしては無難と言えそうです。
まとめ
「三々五々」は少人数がまとまってそれぞれ行動する様子を意味する言葉です。
現代においてはあまり耳慣れない表現ですので、「時と場合」に加え、使用する相手も考えた上での使用をオススメします。