「上で」という言葉はビジネスだけでなく日常生活でも広く使われている表現です。
あらためて考えることもないことほど浸透している言葉ですが、ビジネス用語の「上で」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「上で」とは?
「上で」とは、「ある物事を基盤にして次の物事がおこること」を意味するビジネス表現です。
ある物事が成立するために別の物事が前提条件として必要な時に用いられる表現です。
土地買収を基盤に区画整備を進める、丁寧に説明してから取り掛かる、といったようにある物事が次の物事にとって欠かせないことを表します。
ビジネスでは論理的な根拠や技術的な基盤などの意味で使われますが、手順や順序の説明など平易な意味でも使われます。
この場合は前後のつながりがそれほど強くありませんが、全く無関係な物事を「上で」でつなぐことはありません。
後に続く物事に前の物事がなにかの形で関わっている場合に限り「上で」という表現を使います。
「上で」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「上で」は関係性がはっきりしている場合に使うのが正しい用法です。
薄い関係で使うと逆に理解しにくくなるので注意してください。
「上で」はその前提が当然のような印象を与える表現です。
相手の同意や理解を得ずに「上で」を使って説明を進めると傲慢な印象を与える可能性があるので、謙虚さを大切にしましょう。
「上で」を使った例文
・『十分に検討した上でまとめられた結論なので撤回するつもりはない』
・『説明した上で同意を得られないようなら強引に進めるしかない』
・『説明を詳しく伺った上で必要だと判断すれば購入します』
「上で」の類語や言いかえ
「基づいて」「踏まえて」は前提となる物事を提示する時に使える表現です。
「考慮して」「勘案して」は強い関係性ではない物事に対する配慮を求める時に使います。
まとめ
「上で」は関係性を説明する時に便利な表現です。
重ねて使うとくどい印象になるので一つの文節で使うのは一つだけにしてください。