「久しく」とは?
ビジネスメールや会話での使用方法や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「久しく」とは?
「久しく」は「久しい」が連用形として活用された言いまわしです。
また「久しい」とはしばらくぶりである、そのことから長い月日が経っているという意です。
なお、「久しい」によく似た表現に「久しぶり」という言葉がありますが、「久しぶり」にはしばらくぶりであるという意だけで、長い時間が経っているという意味合いはありません。
「久しく」のビジネスメールや会話での使用方法、用いるときの注意点
この言いまわしは例えば、長い間会っていなかった人に会った場合にそのことを上手に言い換えて表現できます。
一例として、転勤していった元上司が出張で元の職場を訪れた場合に、『久しくお会いしておりませんでしたけれども、お元気でしたでしょうか』といった使用方法などです。
なお、「久しく」という言葉に固執せず、文脈に応じて「久しい」などに活用して使うことで自然な文章にするとよいでしょう。
「久しく」の正しい敬語表現
しばらくぶりである、長い月日が経っていることを目上の人に対して言い表わす場合の敬語表現としては「ご無沙汰しております」が適切です。
このほかにも、「ご無沙汰して申し訳ございません」という表現もあります。
「久しく」自体は敬語ではないため、後に続く文章を敬語表現し、「久しく」を付けることでそれをより丁寧な表現や畏まった表現にできます。
一例としては『久しくご挨拶もせず、恐縮に存じます』といった感じです。
「久しく」の敬語表現を使った例文
この言いまわしの使用例を以下に記載します。
・『そのようなお話は久しく聞いた事がありませんでした』
・『久しくお会いできずとても残念です』
「久しく」は動詞と組み合わせて使用すると自然な文章になります。
文脈や使い方によっては「久しい」などに変換して使用したほうが適切な場合もあります。
「久しく」の類語・言い替え
この言い回しの意に類似した言い換えの一例を紹介します。
・『長らく状況が変わらなかった』
・『彼から久しぶりに連絡があった』
・『ここに来るのもしばらくぶりだ』
「長らく」は「久しく」と同じ意の言葉として使用でき、「久しく」よりは平易な表現のため日常会話で使用するのに適しています。
「ひさしぶり」は「久しく」と同じように長いことを示す言葉、「しばらくぶり」にはかなりの時間を経ているというニュアンスの言葉です。
なお、「しばらくぶりです」という言いまわしは同僚か年下の者に使う表現であり、目上の人に対しては「ご無沙汰しております」を使いましょう。
まとめ
この言いまわしは、「長い間」と同じ意味合いで使用される言いまわしです。
ただ「長い間」と表現するよりも自然に状況を言い表わせるため大変便利です。
是非使い方を覚えておくとよいでしょう。