ビジネスでは、状況を逐一確認する必要があるケースも多くなっています。
「判明しましたでしょうか」も、そのような状況に関係するフレーズの1つで、これより詳しく解説していきます。
「判明しましたでしょうか」とは?
まずは「判明」の意味から確認しておきましょう。
「判明」とは、「事実などがはっきりと明らかになること」です。
「判明しました」は、「判明」に「する」の連用形「し」が付き、そこに丁寧表現の助動詞「ます」の連用形「まし」が続き、最後に過去を表す助動詞「た」の連体形が付く形です。
つまりこの部分の意味は、「事実がはっきりとしました」となります。
一方、「でしょうか」は、断定の丁寧表現である「です」の未然形「でしょ」に、推量の助動詞「う」の連体形「う」が付き、最後に疑問の終助詞「か」が続く形です。
この部分は、断定表現と推量表現を組み合わせることで、一定の断定を伴いながらも、念の為相手に確認を求めているという意味合いになります。
同時に、「ですか」よりは推量の助動詞「う」を用いてる分だけ断定の要素が弱くなり、相手に配慮していると考えましょう。
つまり、この部分の意味は「〜だと思ってはいますが、それで本当に合っていますか」という意味合いで理解をすべきです。
以上を踏まえたフレーズ全体の意味は、「判明したと思いますが、その認識で合っていますでしょうか」というニュアンスの「判明しましたか」という内容を丁寧に伝えていることになります。
「判明しましたでしょうか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでは、状況をきちんと把握しておく必要があります。
そして、その目的で相手に「事実確認ができているかどうか」尋ねているのが、このフレーズの本質的な意味です。
例えば、新しく導入したシステムが上手く機能しない場合、「不具合の理由が判明しましたでしょうか」などと、業者に尋ねるケースが考えられます。
また、「確認を求める」ことはある意味相手にプレッシャーを与える状況ですから、「しましたでしょうか」という表現を用いることで、相手に一定の配慮をしている意味も含まれています。
「判明しましたでしょうか」を使った例文
それでは、他に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『先日お願いした動作不良の原因調査につきまして、既に判明しましたでしょうか』
・『味の変化の理由は判明しましたでしょうか』
「判明しましたでしょうか」の類語による言いかえ
「判明」の類語としては、「解明」や「究明」または「確認」や「検証」など、状況に応じてある程度使用できる言葉の選択肢があります。
また、シンプルに「明らかになる」や「わかる」などの表現も使うことができるでしょう。
「しましたでしょうか」の部分は、その丁寧さや配慮の要素を残した上で、その前に付く言葉や表現によって、「できましたでしょうか」や「なりましたでしょうか」などの形にしても意味合いは変わりません。
以上を踏まえて、「解明できましたでしょうか」や「明らかになりましたでしょうか」などのフレーズが、言いかえ表現の候補となります。
まとめ
「判明しましたでしょうか」は、何らかの調査を依頼し、事実関係がわかったかどうか尋ねる表現です。
相手に状況確認を求めるとともに、プレッシャーを与えないような配慮の意味も込められています。