社会人となれば、社交辞令も含め相手を上手く褒めたり、持ち上げる必要がある場面に遭遇することになります。
今回の「努力の賜物」というフレーズもその際によく用いられるものであり、今回はこれについて解説してみたいと思います。
「努力の賜物」とは?
「努力」は言うまでもなく、「あることを達成するために力を注ぐこと」「物事を成し遂げるために懸命に励むこと」という意味です。
一方「賜物」は、日常的に使う表現ではないため、多少注意が必要でしょう。
読みは「たまもの」であり、意味は「良い結果」や「成果」または「成功」といったものです。
つまり、「努力の賜物」全体で「懸命に励んだことで得られた成果」ということになります。
「努力の賜物」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズがビジネス等で使われるケースとしては、相手を褒める必要がある場合です。
例えば、相手が発案したプランが新規事業として認められた場合、「あなたの案が今回の事業に採用されたのは、あなたの努力の賜物です」などとお祝いの言葉を伝えるのに用いられます。
ただ、自分自身で「努力の賜物」という表現を用いるのは、ただの自画自賛となってしまうので止めましょう。
また、相手の能力と比較して、簡単に手に入れられるような成果に対してこのフレーズを使うと、むしろ失礼な表現になるので、その点についての注意も必要です。
「努力の賜物」を使った例文
上記以外で考えられる使用例を以下に挙げてみます。
・『日頃からの努力の賜物』
・『今回の成功は、ひとえにあなたの努力の賜物です』
尚、2番目の例文で使われている「ひとえに」は、漢字を使うと「偏に」であり、「単に」や「ただただ」という意味があります。
「努力の賜物」の類語による言い替え
「努力」については、類語として、「心がけ」や「尽力」「じんりょく」または「励行」「れいこう」の他、「精励」「せいれい」や「注力」もしくは「奮闘」なども挙げられるでしょう。
一方、「賜物」の言い替えとしては、「結晶」や「結実」「けつじつ」、「成果」または「果実」などが考えられます。
以上のことから、「努力の賜物」の言い替え表現としては、「尽力の成果」や「奮闘の結実」といったフレーズがその候補となります。
ただ、一般的な言い替えとしては、「賜物」だけを替えた「努力の結晶」が挙げられるでしょう。
まとめ
「努力の賜物」とは、相手が何らかの成功や成果を得たことを褒める際に用います。
自分では使えないのと同時に、あまりにも簡単に手に入れられるようなことに使用すると、相手に失礼になるので注意しましょう。