この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「唐突ですが」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「唐突ですが」とは?
「唐突ですが」の表現における「唐突」の読みは「とうとつ」で、「突然で前後のつながりがないこと」を意味する言葉です。
この「唐突」の熟語の「唐」の漢字には、「にわかに、突然」との意味があり、一方の「突」の漢字には「つく、ぶつかる、つき出る」といった意味の他に「にわかに、だしぬけに」のような意味があります。
この「唐突」は両方の漢字の持つ「にわかに、だしぬけに」との意味が重ねられた出来た熟語です。
また、「ですが」は丁寧語の「でう」に逆接の接続詞の「が」が付けられた言葉です。
したがって、「唐突ですが」とは、「突然で前後のつながりがないが」と言った意味の丁寧な表現です。
「唐突ですが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「唐突ですが」との言葉は、相手の方に話しを切り出す際に使われる言葉で、相手の方がまったく予想だにしていないことをお願いする際に、その前置きとしてよく使われます。
ここで使われている「唐突」は、「突然」に似た言葉ですが、「唐突」には相手の方が予測だにしていないとの意味がある点が大きな違いです。
この「唐突ですが」との言葉が、お願いする際の前置きとして使われる場合には、相手の方に対する「すまない、申し訳ない」との気持ちが言外に込められていると言えます。
また、この表現は丁寧な表現ですが、全体の文章を敬語表現とする場合には、敬意を高めた「唐突ではございますが」との言い換え表現を使うと良いでしょう。
「唐突ですが」を使った例文
・『唐突ですが、部長に全社の営業研修会の講師をお願いしたいと存じます』
・『唐突ですが、中国からの研修生の受け入れをお願いしたのですが』
・『唐突ですが、経営トップからプロジェクトは中止との通達がありました』
「唐突ですが」の類語や言い換え
「唐突」の類語としては「突然」や「突如」や「不意」等が挙げられます。
したがって、「唐突ですが」は「突然ですが」や「突如ですが」や「不意ですが」と言い換えることが出来ます。
また、「ですが」の部分をより丁寧な表現に換えて「唐突ではありますが」や、この「ある」を謙譲語Ⅱ(丁重語)の「ござる」に換えて、「唐突ではございますが」と言い換えることも出来ます。
まとめ
「唐突ですが」とは、「突然で前後のつながりがないが」と言った意味の丁寧な表現です。
相手の方がまったく予想だにしていないことをお願いする際に、その前置きとしてよく使われます。
この表現には、「すまない、申し訳ない」とのニュアンスが込められていると言えます。