ビジネスでは、聞き手に配慮した表現である敬語表現が極めて重視されます。
「常々考えております」もその1つであり、これより解説いたします。
「常々考えております」とは?
「常々」は「つねづね」と読み、意味は「いつも」です。
「常に」のかしこまった強調表現と考えれば良いでしょう。
また「考えております」は、「考える」に接続助詞の「て」と「おります」が合体した形です。
現在進行的に継続した状態を表す「〜しています」のパターンですが、「います」の部分が、聞き手(文章であれば読み手)に強く配慮した丁寧表現の一種である「丁重表現」として、「おります」という形になっていることに注意しましょう。
以上のことから、このフレーズは「いつも考えています」ということを、強い丁寧表現にしたフレーズであることがわかります。
「常々考えております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「常々」という言葉は、口語ではあまり使用しないので、基本的には文章で使用する表現と考えるべきです。
ただし、相当目上の相手の場合やかなりフォーマルな場での使用では、口頭での使用もあり得ます。
使用場面としては、基本的に何かについて思い悩んでいる様子を相手に伝えるための敬語表現です。
ビジネスシーンにおいての具体例としては、「売上拡大の方策を常々考えております」のような形が想定されます。
「常々考えております」を使った例文
それでは、他に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『最適な人事について常々考えております』
・『良い解決方法がないか、常々考えております』
・『常々考えておりますことは、組織のあり方についてです』
「常々考えております」の言い替え
「常々」と「考える」をどのように代用するかが言い替えのポイントです。
・「日々思いを巡らせております」
「常々」を「毎日」という意味の「日々」、「考えております」を「思いを巡らせております」として言い替えています。
「思いを巡らせる」とは、「色々考える」という意味で、「思いを巡らす」でも同じです。
・「日頃より思案しております」
こちらは「常々」の代わりに「日頃より」、「考えております」の代わりに「思案しております」による言い替えです。
「思案する」も「色々と考える」という意味です。
・「平素より検討しております」
「平素」「へいそ」とは、「いつも」や「普段から」という意味の言葉です。
一方「検討する」は、色々な面から考えて、それで良いか考えるという意味ですので言い替えとして成立します。
まとめ
「常々考えております」とは、「いつも考えています」ということを、聞き手(読み手)に配慮する丁重表現にしたフレーズです。
概ね文章中での使用ですが、聞き手がかなり目上の人物か、フォーマルな場では口頭での使用も考えられます。