この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「拝見してもよろしいでしょうか」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「拝見してもよろしいでしょうか」とは?
「拝見してもよろしいでしょうか」における「拝見」の読みは「はいけん」で、「見る」の謙譲語です。
また「よろしいでしょうか」は「よい」の丁寧語の「よろしい」に「だろうか」の丁寧語の「でしょうか」が付けられた表現です。
したがって、「拝見してもよろしいでしょうか」は「見てもよいだろうか」との意味の丁寧な敬語表現となります。
「拝見してもよろしいでしょうか」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「拝見してもよろしいでしょうか」のフレーズは、目上の方が持っている色々なものを、見せてほしいとお願いする際に使われるフレーズです。
ビジネスシーンでは見せてほしいとお願いする対象として、資料や製品などが多いと言えますが、特にこうしたものに限定されることなく、広く使うことができる表現です。
また、何かをお願いする際に、しばしば使われるフレーズとして「させていただく」との表現があり、この表現を「拝見」に付けて、「拝見させていただけるでしょうか」や「拝見させていただいてよろしいでしょうか」等との表現を使われるケースが見受けられます。
使っている方は、非常に丁寧な敬語表現として使われているのでしょうが、これは間違った日本語表現です。
「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語であり、謙譲語である「拝見」に、この表現を付けることで謙譲語を重ねて使った二重敬語に当たるため、間違えた日本語となってしまうからです。
「拝見してもよろしいでしょうか」を使った例文
・『この資料を拝見してもよろしいでしょうか』
・『これが新製品の試作品ですか。手に取って拝見してもよろしいでしょうか』
・『御社の歴史資料室を拝見してもよろしいでしょうか』
「拝見してもよろしいでしょうか」の類語や言い換え
「拝見してもよろしいでしょうか」のフレーズは、「拝見させてくださいませんか」と言い換えることが出来ます。
また、「拝見」を使わず「見る」を使って、「見せていただいてもよろしいでしょうか」と言い換えることも出来ます。
この言い換えでは「見る」は一般の言葉なので、「もらう」の謙譲語の「いただく」と組み合わせて使っても、二重敬語とはなりません。
まとめ
「拝見してもよろしいでしょうか」は「見てもよいだろうか」との意味の丁寧な敬語表現です。
「拝見させていただいてもよろしいでしょうか」との表現を使われる方が少なくありませんが、これは二重敬語に当たるので、間違えた日本語となるので注意が必要です。
