持ってくることを伝える場合には、「持参させていただきます」とのフレーズはよく使われます。
これは非常にうやうやしい言い方ですが、若干問題を含むようです。
正しい使い方や問題点を確かめてみて下さい。
「持参させていただきます」とは?
必要となる品物を所定の場所に、相手の許可を得た上で持ってくることについて、伝える時の表現です。
「持参させていただきます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
業務で用いることになる何らかの品物を、持参する機会はあるものです。
その時に「持参させていただきます」と言って、持ってくることをうやうやしく述べる使い方がされます。
例えば会議に新製品の見本を持ってくるなどです。
この際には、この一文のみで事足りる場合もあるでしょう。
しかし持参するものが何か、どこに持参するか、はっきりさせるほうがわかりやすい表現になります。
「させていただく」は相手の許可を得る形になっているので、必ず目上の人物、あるいは顧客に対して用いる言葉です。
ただし人のものを持参するなら違和感は無いですが、自分の物であるのに持参させていただくを用いると違和感を覚えられる場合もあるので注意して下さい。
その場面は言い替えが必要になるでしょう。
「持参させていただきます」を使った例文
・『それでは会議の方に新製品の見本を持参させていただきます』
・『私のほうで必要な資料を持参させていただきます』
「持参させていただきます」の類語や言い替え
「持参させていただきたく存じます」は、思うの謙譲語「存じる」を使うことにより、ますますうやうやしい形にした表現となります。
「持参したいと存じます」は、させていただくを除いて、持参しようと思う意味を表す言い方です。
「持参いたします」は、するの謙譲語「致す」を用いた形となります。
「お持ちいたします」は持ってくることについて、丁重でありつつも簡易的な言い方です。
「持ってくることにします」とすると、若干軽めに持参することを表せるでしょう。
まとめ
必要な品物を持ってくることについて、相手に伝える場合に「持参させていただきます」を用いることができます。
ただし「させていただく」は相応しくない場合もあるので注意して下さい。
その場合は「お持ちいたします」などの適当な表現を選んでみるのが宜しいでしょう。