「指南を仰ぐよう」とは?
ビジネスにおけるメールや会話での使い方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「指南を仰ぐよう」とは?
この言い回しは「しなんをあおぐよう」と読みます。
ここでいう「指南」とは「教え示すこと」「教え導くこと」「教え導く人」の意です。
「仰ぐ」は「教え・援助などを求める」「請う」の意があります。
「よう」は受身を表わす語で「~ように」の意となり、よってこのフレーズは「下の立場の者が上の立場の人に指導を求めるように」という意味になります。
なお、「指南」には「教授」「教示」「指導」といった類語がありますが、「指南」で教える内容は武術や芸事に限って使われる語句です。
一方、「教授」は相手の専門分野が対象となり、「教示」は一度限りのことや具体例などを知りたい場合に使います。
「指導」は教える内容よりも相手にリードしてもらいたい気持ちが強い語句です。
「指南を仰ぐよう」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズのビジネスの場面おける使い方を見てみましょう。
例えばパソコンである作業を行なう必要が出てきて、その作業のために新しいソフトウェアの操作方法を習得する必要があったとします。
あなたは独学では時間がかかるため、対応を上司に相談したところ、そのソフトウェアを熟知した先輩社員が部内にいることを知り、その先輩から指南を仰ぐよう上司から指示されました。
このフレーズはこのような使い方をします。
「指南を仰ぐよう」の正しい敬語表現
このフレーズは指導を求める場面で使用できます。
「指南」は「指南車」という方角を表わす中国の古い道具に由来する言葉で、道に迷わないように方角を示すことから「指導、教授」という意味で使用されています。
「指南」には敬語の意味合いはありませんが、「指南を仰ぐ」とした場合は相手を仰ぎ見るような敬意の意味合いが含まれます。
また「指南」に接頭辞の「ご」を付加して「ご指南」とすれば尊敬語と謙譲語のどちらにも使えます。
「指南を仰ぐよう」を使った例文
このフレーズを使った例文をご紹介します。
・『剣術の指南を仰ぐよう言われました』
・『あの先生に指南を仰ぐよう指示がありました』
「指南を仰ぐよう」の類語や言い替え
このフレーズに類似した言葉や言い替えの一例を紹介します。
・『教えを請うよう』
・『導きを求めるよう』
・『薫陶を受けるよう』
・『教授していただくよう』
「教えを請うよう」「導きを求めるよう」は「指南を仰ぐよう」とよく似た意味になります。
また、「薫陶を受けるよう」は「尊敬すべき人物から影響を受けて自分の人間性が向上すること」を意味します。
「尊敬する人から教授していただくこと」を「指南を仰ぐ」ということからこの語句も言い替え可能な例として挙げています。
まとめ
この言い回しはその事柄の達人や立場が上の人に指導や教えを請う場合に、このフレーズを活用して指示したり指示されたりする際の語句です。