ここでは「新緑の候」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「新緑の候」とは?
「新緑の候」は、季節の挨拶表現の1つです。
植物が新しい青々とした葉をつける時期の5月に用いられており、「新緑の候、いかがお過ごしのことかと存じます」などという挨拶文を作り、それが文章の書き出しとなります。
ビジネスシーンでは相手を「貴社」として使われており、口語で用いることはなく、5月中に手紙やメールを出す際に、この表現を用いた挨拶文を冒頭をもってくるという使い方になり、続けてその連絡をした本題へと入ります。
その前のクッションになる文章を作るための表現なので、使う時期が合っていれば意味は特に気にする必要はなく、いわゆる定型表現です。
先のようにビジネスシーンでも使うことができるので、5月に他社にメールを出す場合に、冒頭にワンクッションを入れたいと思った時におすすめの表現の1つです。
「新緑の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「新緑の候」は、口語で使うことはありませんが、発音は「しんりょくのこう」となります。
メールで使う時にはこの読み方で変換をするとよく、この手の「○○の候」といった表現は例外なく、文章の冒頭の挨拶文を作るためにあると考えていいでしょう。
この表現は見た目から使うことができる5月にちょうど合っていますが、中には実際との乖離が多少見られる表現もあり、そのような時に使っていいものかと悩んでしまうことがあります。
例えば、全く雨が降らないのに、時期的なものから長雨の季節などという使い方になってしまう場合のある秋の挨拶表現がそれにあたります。
このような場合、一般に使える時期だとしても、無理をして用いる必要はありません。
その点で、この「新緑の候」はまずそういったことがないので安心して5月に使うことができます。
「新緑の候」を使った例文
・『新緑の候、どのようにお過ごしでしょうか』
・『新緑の候、貴社益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます』
「新緑の候」の類語や言い替え
・『新芽の候』
植物が新しい芽をつける季節でもある5月には、こちらの表現を同様に用いることができます。
発音は「しんめのこう」で、意味と使える時期が一緒なため、好きな方を選んで使ってください。
また、こちらは「新芽」が新しい人材という意味にもなることから、それと引っ掛けた使い方もされています。
まとめ
「新緑の候」は、5月に使える季節の挨拶表現です。
5月中であればいつでも問題なく、冒頭の挨拶文を作るために使われており、それが本題に入る前のいいクッションになるという具合です。