「早い時間にも関わらず」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「早い時間にも関わらず」とは? ビジネス用語

相手に迷惑をかけたことに対する謝罪、もしくは相手に面倒をみてもらったことへの感謝の両方の意味合いを持つフレーズは意外にあるものです。

今回の「早い時間にも関わらず」もそのようなフレーズの1つであり、これより解説いたします。

「早い時間にも関わらず」とは?

まず「早い時間」とは、どのような時間なのかということを考えておく必要があります。

残念ながら、具体的に何時から何時までということはできませんが、多くの企業などの始業時間が概ね8時以降ですので、それ以前であれば「早い時間」と言っても問題はないでしょう。

次に「にも関わらず」ですが、実は本来漢字で表記する場合「にも拘わらず」が正しいとされています。

ただ、「拘わる」という意味での使用においては、「常用漢字」ではないため、「関わる」という表記となっていることも多いようです。

そのため、「間違いではあるが、現実にはこの形で使用されることも多い」と認識しておいた方が良いでしょう。

一々指摘する方がかえって「トラブル」を招きかねないという感覚で対応すべきです。

また、「常用漢字」ではないため、送り仮名は「拘わらず」でも「拘らず」のとちらでも、現状問題はありませんし、「こだわらず」と読むこともできます。

さて、話を本題に戻し、「にも関わらず」の意味について押さえておきましょう。

意味としては、「にも関わらず」のそれ以前の内容を否定する内容が、このフレーズの後に続く表現となっていますので、「であるのに」と捉えておきます。

例えば、「渋滞発生にも関わらず、到着時間は予定より遅れなかった」などと使われるわけです。

以上のことから、このフレーズは、「早い時間帯だったのに」という内容をかしこまった表現にしたものと言えます。


「早い時間にも関わらず」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスにおいては、相手に「早い時間」に何か「してもらった」、あるいは「させた」ことについての謝罪や感謝の意図がある表現で、このフレーズに後には、実際の謝罪や感謝の言葉が続くことになります。

また、謝罪と感謝は両立する場合もありますので注意してください。

具体的には、「早い時間にも関わらず、お集まりいただきまして感謝申し上げます」などと使用されます。


「早い時間にも関わらず」を使った例文

それでは、上記以外の具体的な使用例を挙げてみましょう。

・『早い時間にも関わらず、対応していただきありがとうございました』
・『早い時間にも関わらず、連絡していただき大変恐縮です』
・『早い時間にも関わらず、起こしてしまい申し訳ございません』

「早い時間にも関わらず」の類語による言いかえ

「早い時間」は、通常であれば「朝」ですので、「早朝」と言いかえることができるでしょう。

また、「にも関わらず」については、「であるのに」「でありながら」などで代用できます。

以上のことから、「早い時間にも関わらず」の言いかえとしては、「早朝であるのに」「早朝でありながら」となります。

まとめ

「早い時間にも関わらず」は、「早い時間であるのに」という意味のフレーズで、感謝と謝罪の片方、もしくは両方の意図を含み、このフレーズの後には具体的な感謝や謝罪表現の内容が続きます。

尚、本来であれば「早い時間にも拘(わ)らず」と表記すべきで間違いではありますが、現実には「拘わる」で使用される場合の「拘」が常用漢字ではないため、「関」の字で表記されることが多くなっています。

一番無難な表記方法は、全てひらがなで「かかわらず」と表記することです。

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