ビジネスでは、発言や説明の際に根拠が必要なことは言うまでもありません。
しかしながら、一定の推測を前提にした発言や決定が必要なこともあり、「明確なデータはありません」はその際に使用されるフレーズと言えるでしょう。
今回はこのフレーズについて解説いたします。
「明確なデータはありません」とは?
「明確な」の定義については、読んで字のごとく「明らかに確かな」や「はっきりとして間違うことがない」が該当します。
ただ、これだけでは芸がないので、もう少し詳しく説明すると、「明確だ」という形容動詞の連体形です。
形容動詞の連体形は、体言の前に付いて形容詞同様修飾することができます。
一方、「データ」は、「数字や文字もしくは画像、音声などによって表現される情報や事実の集合」と定義されています。
また「ありません」は、動詞「ある」の連用形「あり」に、丁寧表現の助動詞「ます」の未然形「ませ」が付き、更に打ち消しの助動詞「ぬ」の終止形「ん」(更に何か続く場合には連体形)が付いた形です。
以上のことから、「明確なデータはありません」とは、「はっきりとしたデータはない」ということを、丁寧な表現にしたものとなります。
「明確なデータはありません」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
根拠や状況を説明する場合に、「明らかに確かなデータがないこと」を表すため用います。
具体例としては、「売上がかなり伸びると予測していますが、それを示す明確なデータはありません」や「現時点では明確なデータはありません」といった形が考えられます。
「明確なデータ」はないものの、「全くない」というわけでもないという、微妙な意味合いを表す表現です。
「明確なデータはありません」を使った例文
上記以外の例文を挙げてみます。
・『残念ながら明確なデータはありません』
・『明確なデータはありませんが、変化の兆候は見られます。
「明確なデータはありません」の類語による言いかえ
「明確な」の類語としては、「確実な」や「顕著な」または「明白な」など、色々な言葉が考えられます。
「データ」については、そのままが妥当ですが、敢えて言いかえるなら「情報」が該当するでしょう。
「ありません」は、「見当たりません」や「存在していません」で言いかえられます
以上を踏まえると、「確実な情報は見当たりません」や「顕著な情報は存在していません」が言いかえ表現となります。
まとめ
「明確なデータはありません」とは、根拠を示す場合や状況の説明の際に、「明らかに正しいと示すデータがない」ことを表すためのフレーズです。