ここでは「春陽の候」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「春陽の候」とは?
「春陽の候」は、春の季節に用いられる挨拶表現です。
4月を迎えてから20日頃までに使われており、春の暖かさを表現する表現として、冒頭の挨拶文を作るために用いられます。
個人的にプライベートで使う場合、この後にはご機嫌伺いになる文言を続けて「桜花の候、いかがお過ごしのことと存じます」のようなそれを作り、この後の本題に入る前のクッションとして用います。
ビジネスシーンでも、続けて定型的に「貴社益々ご盛栄のことお慶び申し上げます」などとして、同様に冒頭の挨拶文に使われています。
「春陽の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「春陽の候」は、前後を逆にして「陽春の候」とも用いられます。
こちらにしても使える時期、意味ともに同様で、そのまま言い替え表現になります。
ですが、「陽春」は陰暦で正月を表す「旧正月」の別名にもなっているため、そちらのこととして解釈される場合があるので注意が必要です。
その旧正月は毎年1月21日〜2月20日の間になり、春の暖かさとは無縁の時期なので、無理に逆にはせず「春陽の侯」と用いる方が無難です。
4月も20日を過ぎるとそろそろ別の表現の方が適してくるため、先のようにその頃を目処に使ってください。
「春陽の候」を使った例文
・『春陽の候、お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか』
・『春陽の候、貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます』
「春陽の候」の類語や言い替え
・『桜花の候』
こちらも4月の上旬に使うことができます。
桜の咲く時期だという意味になり、この後には同じようにご機嫌伺いになる文言や、「貴社益々〜」と続けてビジネスシーンで使うことができます。
桜の花と使っているため、それが散ってしまう時期になると向いていなくなるため、4月10日くらいまでに使われることが多いです。
まとめ
「春陽の候」は、4月に用いられる季節の挨拶表現になります。
20日くらいまでの間に使われており、春の暖かさを表現した冒頭の挨拶文を作るために用いられます。
定型表現になるため、使う時期さえ間違えなければ意味自体はそれほど気にする必要はありません。