大人の世界では、ストレートな形ではなく、やや回りくどい形の表現を敢えて使用することがあります。
「時間を持て余す」もその一例で、これより解説いたします。
「時間を持て余す」とは?
このフレーズで問題となるのは「持て余す」という部分でしょう。
直接的な意味としては「持ちきれない」ということから、現在では「扱いきれない」や「取り扱いに困る」という意味のフレーズとなっています。
そして今回の「時間を持て余す」では、「時間を扱いきれない」や「時間の取り扱いに困る」という形であることから、「何もすることがない時間があって、どうしていいかわからない」という意味や、シンプルに「やることが無くて暇だ」という意味のフレーズになっているのです。
「時間を持て余す」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
通常、ビジネスでこのフレーズが使用されるのは、フォーマルな場面というよりは日常的な会話や表現としてです。
例えば、退職した人が知人に、「退職してからは毎日時間を持て余す日々を送っています」のような形でメールし、近況報告することが考えられます。
他にも日常会話で、「残念ながら観光シーズンも終わって閑散期に入り、ホテルのフロント職員も時間を持て余すことが多くなっています」のような使用もあり得るでしょう。
ストレートに「暇だ」というと工夫がないので、若干表現を和らげるという意図があります。
「時間を持て余す」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『効率よく仕事を終えたので、時間を持て余すことになった』
・『時間を持て余すぐらいなら、他にやるべきことを見つけよう』
「時間を持て余す」の言い替え
「やることがなく暇だ」という意味合いのフレーズで言い替えます。
・「手持ち無沙汰(だ)」
「てもちぶさた」と読み、やることがなくて退屈であることを表現しています。
・「暇を持て余す」
「時間」を「暇」に置き替えたパターンです。
・「所在ない」
「所在」「しょざい」とは、この場合は「行為」を意味し、「やることがない」ということから、「暇だ」という意味になります。
まとめ
「時間を持て余す」とは、「やることがなくて暇である」という意味のフレーズです。
「暇である」ことをオブラートに包んだ形で表現する意図があります。