ここでは「月迫の候」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「月迫の候」とは?
「月迫の候」は、12月の挨拶文で使われる表現になります。
「月迫」は1年の最後の月を表現する言葉のため、12月限定となっており、冒頭の挨拶に用いられます。
意味としては年も押し迫った中という解釈になりますが、時節の挨拶表現の1つのため、この後にはそんな中をどのように過ごしていますか、調子はどうですかといったような文言が続き、そこまでを含めて挨拶文となります。
文章専門の表現のため、読み方はあまり関係ありませんが、「げっぱくのこう」と発音するため、漢字変換をする際にはそのように入力してください。
このような「○○の候」といった時節の挨拶表現は他にもいくつも存在しますが、「候」はすべて「こう」と発音します。
「そうろう」ではないので注意してください。
「月迫の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「月迫の候」は、12月であれば1日から年末になる31日までいつでも使える表現ですが、あまり遅くなった時期には使わないのが通例となっています。
それは、年末直前にはその時期に適した別の表現があるからに他ならず、実質的に12月1日から20日くらいまでが使える時期だと考えてください。
この後に続く文言と共にご機嫌伺いになる文章にして用いるため、使うタイミングさえ間違えねければ意味は特に考える必要はなく、このように使われた側も、定型文を冒頭にクッションとしてもってきているのだと解釈するだけです。
ビジネスシーンでは該当の時期にメールの冒頭で使われることが多く、親しい仲での手紙やメールのやりとりなどでも用いられます。
「月迫の候」を使った例文
・『月迫の候、いかがお過ごしのことでしょうか』
・『月迫の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます』
「月迫の候」の類語や言い替え
・『師走の候』
「師走」はそのまま12月のことなので、こちらを使っても意味が変わることはなく、言い替え表現になります。
こちらも「月迫の候」と同じく、12月20日くらいまでが使えるタイミングになると考えてください。
・『歳末の候』
先に挙げた、12月20日頃から年末までに適した挨拶表現がこちらになります。
よって、使える期間は10日間くらいになりますが、その時期にちょうど合う挨拶表現です。
まとめ
「月迫の候」は、12月限定で使うことのできる冒頭の挨拶表現になります。
ただし、20日頃までが使えるタイミングとなっているため、それ以降には類語として挙げた「歳末の候」の方を用いるといいでしょう。