暮れがやって来ると、いつもの表現もお色直ししておきたいもの。
「歳晩の折」の正しい使い方を見ていきましょう。
「歳晩の折」とは?
「歳晩」は「さいばん」と読みます。
1年の終わりをあらわす熟語で、暮れと同じ意味合いがあります。
「折」は季節の挨拶文につかわれる常套句です。
12月の後半や下旬に用いていける、年末らしい挨拶言葉といえるでしょう。
「歳晩の折」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
12月も残り少なくなった時に用いるのが「歳晩の折」という言い回しです。
1年でもっとも昼の時間が短くなる冬至から、大晦日にかけて使えます。
冬至は毎年日にちが変わりますが、目安としては12月22日前後になるので「歳晩の折」も12月20日以降に用いると、自然な挨拶文になるでしょう。
また「歳晩の折」はビジネス文書、ビジネスメールの出だしに使います。
文書の途中や終わりに使う表現ではないので、気を付けておきましょう。
年末らしい風情ある言葉を取り入れて、社会人らしいビジネス文書を仕上げていきましょう。
「歳晩の折」を使った例文
・『歳晩の折、貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます』
・『歳晩の折、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます』
「歳晩の折」の類語や言い替え
似ている言い方に「歳晩の候」があります。
「候」も「折」と同じように使える、挨拶言葉です。
「歳晩の折」と同じく後半には「貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます」とフォーマルな言葉を取り入れていきます。
このほか言い替えの表現に「歳晩のみぎり」「冬至の候」「歳末の候」があります。
「みぎり」も「候」や「折」と同様に使える、便利な言い回しです。
冬至は12月22日前後から、1月4日くらいまで使える季語です。
また歳末の候は12月後半に広く使えます。
送付する日にちにあわせて、冒頭の言葉を置き替えていき「できる社会人」に変身していきましょう。
まとめ
「歳晩の折」の使い方を学びました。
正しい言い回しを知って、敬語の達人を目指していきましょう。