ビジネスでは、上司や顧客、取引先などからの要求に対し、説明や報告をしなくてはならないことが日常茶飯事です。
「綿密に対処いたします」というフレーズも、そのような場面で使用するものであり、今回はこのフレーズについて解説いたします。
「綿密に対処いたします」とは?
「綿密」は「めんみつ」と読み、意味は「詳しくて細かいこと」や「細心」または「細かいところまで正確」という意味です。
一方「対処」は「たいしょ」と読み、「状況や物事に応じて適切に振る舞ったり判断したりすること」という意味があります。
また、「いたします」は、「する」の謙譲語「いたす」の連用形「いたし」に、丁寧表現の助動詞「ます」が付いた形ですから、「綿密に対処いたします」とは、「細心の注意を払って適切に行動します」や「詳細に考えて判断します」という意味の謙譲表現になります。
「綿密に対処いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
例えば、担当している新しいプロジェクトについて、計画に遅れが生じているので、上司から細かいスケジュールを作り直すように指示された場合を考えてみましょう。
「詳細なスケジュールを作り直す」ということを「綿密に対処する」という表現を使って言い替えられるので、「綿密に対処いたします」と返せば適切な応答となります。
また、取引先から納入品の一部に不良品が混じっているケースを指摘され、以後注意するようにクレームが入った場合に、「気を付けて対応します」という意味で、「これ以降綿密に対処いたします」と用いることがあり得るでしょう。
「綿密に対処いたします」を使った例文
それでは、上記の他に考えられる例文を以下に挙げてみましょう。
・『その件につきましては、綿密に対処いたします』
・『ご不満がないように、綿密に対処いたします』
・『綿密に対処いたしますこと、お約束申し上げます』
「綿密に対処いたします」の類語による言い替え
「綿密に」は、「詳細に」や「こと細かに」「ことこまかに」がまず類語として挙げられます。
また、「細部にまで注意を払って」という意味では、「徹底的に」や「入念に」などが言い替えの候補となるでしょう。
更に「対処」については、「状況に応じて適切に振る舞う」と言う意味の「対応」や「処置」で代用可能です。
以上のことから、「事細かに対応いたします」や「入念に処置いたします」が言い替え候補となります。
まとめ
「綿密に対処いたします」とは、相手からの要求や苦情に対し、「細かい点まで注意して対応します」と伝えるための謙譲表現です。