この記事では、「見合わさせていただくことになりました」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「見合わさせていただくことになりました」とは?
「見合わさせていただくことになりました」は、自分達が主体となってする予定だったことを、実行しないことをつたえる丁寧な表現です。
「見合わさせて+いただく+ことに+なりました」で成り立っている語で、「見合わさせて」は「事情を考慮し実行するのを控えて様子を見る」という意味の動詞「見合わせる」の使役形「見合させる」の連用形に、接続助詞「て」が付いた語、「いただく」は動詞「もらう」の謙譲語、「ことに」は「事実」を表す「こと」に、接続助詞「て」が付いた語、「なりました」は動詞「なる」の連用形に、丁寧語「ました」が付いた語、全体で「実行せずに様子をみさせてもらうことになった」の敬語表現です。
「見合わさせていただくことになりました」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「見合わさせていただくことになりました」は、自分達が主催するイベントや集まり、計画などが、やむを得ない事情で中止になった時に使われます。
非常に丁寧な表現ですが、「見合させる」という言葉は不自然です。
また「させていただく」は過剰敬語で「相手の許可が必要な場合」「自分にメリットがある場合」にのみ使え、この場合は自分達で見合わせることを決めたのですから、許可は必要ありません。
ただし、慣習的に非常にへりくだった表現として使われることもあり、必ずしも間違いとは言えません。
「見合わさせていただくことになりました」の正しい敬語表現
「見合わさせていただくことになりました」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『見合わせることにいたしました』
「させていただく」を使わない表現です。
「いたしました」は、動詞「する」の謙譲語「いたす」の連用形「いたし」に、丁寧語「ます」の過去形「ました」が付いた語です。
「見合わさせていただくことになりました」を使った例文
「見合わさせていただくことになりました」を使った例文は以下の通りです。
『都合により明日のイベント開催を見合わさせていただくことになりました』
天候不良、準備が間に合わあない、出演者の都合などで、イベントが中止になったことを伝えています。
『新商品の発表を見合わさせていただくことになりました』
ライバル会社と予定が重なるなどで、新商品の発表を急遽取りやめることを表しています。
「見合わさせていただくことになりました」の類語や言い替え
「見合わさせていただくことになりました」の類語や言い替えは以下の通りです。
『差し控えることにいたしました』
「差し控える」は「悪い結果を招かないように、当面それをしないようにする」という意味です。
『保留することにいたしました』
「保留」は「その場で決定しないで延ばしておくこと」という意味です。
『見送ることにいたしました』
「見送る」は「今行うのは不利と考えて、そのままにしておく」という意味です。
まとめ
今回は「見合わさせていただくことになりました」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。