ここでは「誠に不本意ではございますが」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「誠に不本意ではございますが」とは?
「誠に不本意ではございますが」は、このように使う相手に対して自分も残念だといった意味を伝えるために用いられます。
詳しく説明すると、「不本意」は思ったことと逆になってしまう(しまった)ことを表す言葉で、本当に自分としてもそうで、残念だと思っているという解釈になります。
よって、「誠に不本意ではございますが、開催を見送ることになりました」と使った時には、自分としてはできれば開催したかったものの、残念ながらそのようになってしまったと伝えています。
このように、何かの都合から、本当はそうしたくないのに仕方がない、残念だといったことを伝えるために使う表現となっており、こう伝えられた側はそれなら仕方がないと諦めるしかないことがほとんどです。
よって、なるべく角を立てないように断るための表現として用いられることもあります。
「誠に不本意ではございますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「誠に不本意ではございますが」は、自分ではそうはしたくなかったといったニュアンスが多分に含まれているため、一種の言い訳にもなる表現です。
そのため、何かを断る時に使いやすい表現となっており、ビジネスでもよく用いられています。
BtoCでもお客様に対し手使うことがあり、その時には「原材料や輸送料の高騰により、誠に不本意ではございますが、値上げをさせていただくことになりました」などと用いられます。
この文章を解釈すると、本来は値上げしたくなく、それがとても残念ながら、そうさせていただきますといった意味になり、その理由が原材料や輸送料が上がったことだと説明しています。
このように使われては納得するしかなく、とても丁寧な表現ながら、実質的に一方的な通達になる場合も多いのが実情で、ほとんどの場合で文章で用いられ、口語で使うことはあまりありません。
「誠に不本意ではございますが」を使った例文
・『入荷の目処が立ちませんので、誠に不本意ではございますが、今回の注文はキャンセルとさせていただきます』
・『誠に不本意ではございますが、所用により参加は見送らせていただきます』
「誠に不本意ではございますが」の類語や言い替え
・『本当に残念ではありますが』
「誠に不本意ではございますが」を簡単に言い替えた表現だと考えていいでしょう。
多少解釈が省かれていますが、このように使っても本質的な意味が変わることはありません。
まとめ
「誠に不本意ではございますが」は、自分としても残念だがそうなってしまう(しまった)と伝えるために使われます。
とても丁寧にそう伝えているため、使われた側は仕方がないと諦めるのが通例で、ビジネスで使われることも多い表現です。