具体的な事情について伏せて語る時には、「諸事情」を用いることがあります。
中身を説明しなくて済むとても便利な諸事情の、正しい使い方や言い換えについて、詳しく見ていくことにしましょう。
「諸事情」とは?
色々や様々を表している「諸」と、都合や理由を示す「事情」を用い、いろいろな都合や要素が絡み合った状態を言い表す言葉です。
「諸事情」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
物事について説明をしたいけれど、様々に事情があるために時間が掛かったり、秘密にしたいとの理由で内容を省略したい時があります。
そんな場合に「諸事情ありまして」のように言えば、全ての内容を省略することが可能です。
また個人や組織や世の中などがさまざまな要素に囚われている状況を説明する時にも、諸事情が使われるでしょう。
ただし説明を求められた時に諸事情を使うと説明不足から問題をこじらせたり、秘密主義的となって、失礼に当ったり不快感を与えることになりかねないので注意が必要です。
「諸事情」を使った例文
・『諸事情により、新規プロジェクトの一部を変更いたします』
・『遅刻してしまったのは諸事情がありまして、一口では説明できません』
「諸事情」の類語や言い替え
「込み入った事情」は、何かの物事の状態が絡み合っている様子を表す「込み入った」を用い、諸事情と同じ意味になる表現です。
「諸般の事情」の場合は、色々を意味する「諸般」を用いた形となります。
「諸々の理由」は、色々の言い換えとなる「諸々」と、物事がそうなった筋道を表している「理由」を用いて、似た意味にすることが可能です。
まとめ
色んな要素が絡み合った状態を言い表せるのが、「諸事情」という言葉なのでした。
説明を省略したり秘密にできる効果が大きいですが、説明を求められたのに諸事情でごまかす場合には気をつけてください。
言い換えとしては、込み入った事情などを用いると支障がありません。