ビジネスシーンでは、「〜の関係上」という表現をよく見ます。
この意味や使用場面については、「何となくわかるが、はっきりとはわからない」と言った感想を持っている方も多いかと思いますので、詳しく解説してみたいと思います。
「関係上」 とは?
まず「関係」の意味からきちんと説明しましょう。
「関係」とは「2つ以上の物事の関わり合い」や「ある物事が他に影響力を持っていること」という意味です。
一方「上」は「じょう」と読み、この場合は名詞の後ろについて「〜に関して」や「〜の面で」または「〜の上で」と言った意味を作り出します。
つまり「関係上」は「〜の関わり合いの面で」という意味になるわけです。
「関係上」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
さて、ビジネスで「関係上」という言葉が使われる場合はどんなケースが想定されるでしょうか。
考えられるのは「〜の関係で制約がある」という意味合いでの使用です。
例えば、「納期の関係上、発注は早目にお願いいたします」などが典型的パターンです。
より詳しく言えば、「こういう事情があるので、申し訳ないが制約がありますよ」という、相手に注意を促しつつ配慮した表現を作る意図があると言えるでしょう。
「関係上」を使った例文
それでは、このフレーズを使った例文を挙げてみましょう。
・『申し訳ありませんが、原料価格の関係上、これ以上の値引きはお引き受けかねます』
・『人員配置の関係上、今回は採用を控えたいと思います』
「関係上」の類語による言いかえ
それでは、「関係上」を他の言葉で置きかえて見ましょう。
まず考えられるのは「関係で」です。
それではほとんど言いかえたことにならないと思うのであれば、「問題で」も考えられます。
また、「他のものとの関係ややりくり」を意味する「都合」を使って、「都合上」としても良いでしょう。
まとめ
「関係上」には、「〜の関わり合いの面で」という意味があります。
「〜の関係上」として使用すると、「〜が原因で何らかの制約がある」という意図の表現が続くことになります。