この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「万緑の候」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「万緑の候」とは?
「万緑の候」の読みは、「まんりょくのこう」ではなく「ばんりょくのこう」です。
このフレーズにおける「万緑」は「全ての木々の葉が緑を深めること」を意味します。
また「候」は「時期、頃」といった意味の言葉で、「〇〇の候」として時候の挨拶でよく使われます。
したがって「万緑の候」のフレーズは、「全ての木々の葉が緑を深める時期」といった意味で、初夏を表すフレーズであることが推察されます。
「万緑の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「万緑の候」の意味は、先に記載した通りですが、実際にはいつ頃からいつ頃まで使うのが適した時候表現なのでしょうか。
結論としては、立夏(5月6日頃)から6月5日ぐらいまでの、暦上の初夏に使われるフレーズです。
時候表現に「若葉の候」がありますが、こちらは立夏から5月中旬までに使われるもので、この若葉が次第に緑を濃くするのが、この「万緑の侯」です。
これを意識して、5月前半に「若葉の候」を使い、後半に「万緑の侯」を使うといった使い分けをしても良いでしょう。
この「万緑の候」は、手紙や久しぶりに差し出すメールの冒頭の時候の挨拶文で、「万緑の侯、いかがお過ごしでしょうか」や、「万緑の侯、貴社ご清祥の段、お慶び申し上げます」等と、相手の方や相手の方の会社を気遣う言葉を添えて使われます。
「万緑の候」を使った例文
・『万緑の侯、お変わりなくお過ごしのことと存じます』
・『万緑の侯、貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます』
「万緑の候」の類語や言い換え
「万緑の候」の言葉の言い換え表現ではなく、同じ時期の立夏から6月5日頃までに使える時候の表現としては、「若葉の候」や「新緑の候」や「薫風(くんぷう)の候」や「葉桜の侯」等が挙げられます。
まとめ
「万緑の候」のフレーズは、「全ての木々の葉が緑を深める時期」といった意味で、立夏(5月6日頃)から6月5日ぐらいまでの、暦上の初夏に使われる時候表現のフレーズです。