ここでは「下回る」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「下回る」とは?
「下回る」は、基準となる数値より下になることの表現です。
「このままいくと、今月の売り上げは先月を10万円ほど下回ることになりそうです」といったような使い方になり、この場合、先月の売り上げを基準として、それよりも10万円くらい下になりそうだと言っています。
基準になるものがあってこその表現になるため、この前にそれを挙げる使い方がほとんどで、それほど具体的な内容でなくても構いません。
例えば、「色々なものの値上がりで、生活水準が以前より下回ることになった人も少なくないはずだ」などという用い方がそれになり、この「以前」は具体的な数値では表していないものの、それよりも下になっているだろうと使っています。
「下回る」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「下回る」は、その数値よりも下になるという意味になりますが、それほど厳密な表現でもありません。
それは、そうなるかも知れない、そうなるだろうといった使い方が多いことからも分かりますが、「以上」や「以下」といったその数値を含んでそれよりも上、下などという数学的な表現とは違い、大雑把な感覚から用いられることも多いのが特徴です。
よって、「このままでは前期の売り上げを下回る見込みだ」のような使い方をする際にも、どれくらいとは見積もらずにアバウトにそう見込んでいるだけということも少なくありません。
また、悪い意味だけで使われる表現ではなく、下の例文の最初にように、その方が好ましいという用い方もよく見られます。
「下回る」を使った例文
・『今年の夏の気温は昨年より下回るそうなので、過ごしやすくなると予想されています』
・『考えていたより需要が下回ることになると、供給過多になりかねないので注意する必要があります』
「下回る」の類語や言い替え
・『以下になる』
この「以下になる」としても、何かよりも数値的に下になると使うことができます。
こちらの場合、その基準と同じ場合も含めてという解釈になりますが、数学的な使い方でない時にはそれについてはあまり考える必要はなく、「昨年以下になる見込みだ」のように、「下回る」と同様に用いて構いません。
まとめ
「下回る」は、基準になる数値より下になると表現するために用います。
そうなるかも知れない、そうなるだろうと使う例が多く見られ、どれくらいそうなる見込みだとは添えず、大雑把にそう思う、そう考えているといった用い方も多い表現です。