ここでは「ご多忙中とは存じますが」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「ご多忙中とは存じますが」とは?
「ご多忙中とは存じますが」は、その相手が忙しい中だと分かった上で何かをお願いしようと思って用いる表現になります。
例として、「ご多忙中とは存じますが、来週までにお願いできないでしょうか」などと使った場合、忙しいとは分かっているがそれを来週までにお願いしたいと言っています。
この用い方ではお願いできないかと頼んでいますが、「〜とは存じますが、どうぞよろしくお願いいたします」のように、表現としては一方的にそんな中にお願いするという使い方をしても構いません。
ですが、このように使えるかはその相手との関係性などによると考えていいでしょう。
「ご多忙中とは存じますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「ご多忙中とは存じますが」は、先のように相手が忙しい中だと分かった上で用いる表現になりますが、そうとは知らずに(気にせずに)使うこともあります。
それは、ビジネスシーンでは礼儀としてよく定型的にこの表現を用いることがあるからです。
ただお願いごとをするよりも、先にこのように用いることがその礼儀となるためで、実際にはそちらとしての使い方がほとんどだと言っていいでしょう。
特に年末の12月や年度末になる3月には、「年末のご多忙中とは存じますが〜」のような用い方が多く見られ、文章でのお願いごとになる場合に使われている表現です。
「ご多忙中とは存じますが」を使った例文
・『ご多忙中とは存じますが、何とか今週末までにお願いいたします』
・『年末のご多忙中とは存じますが、いつもの納期通りでお願いします』
「ご多忙中とは存じますが」の類語や言い替え
・『ご多用中とは存じますが』
この「ご多用中」とした形にしても、ほとんど一緒の表現になります。
どちらを用いても意味が変わることはありませんが、「ご多忙中」は「忙」の字が「亡」と似ていることから、使う相手に近く不幸があったような時には向いていません。
その場合にはこちらを用いるのが通例で、そうと分かっている場合に言い替えに用いられています。
まとめ
「ご多忙中とは存じますが」は、このように使う相手が忙しいと分かった上でお願いごとをする時に使われますが、実際には礼儀として用いることの方が多く、それがビジネスでのマナーにもなっており、対外的なお願いごとにはよく使われている表現です。
