健康を気遣う表現はビジネスでも多く見られます。
「体調が戻られましたら」もそのようなフレーズの1つであり、これより詳しく解説していきます。
「体調が戻られましたら」とは?
言うまでもなく、「体調」とは「心身の状態の良し悪し」のことです。
一方で、「戻られましたら」の部分は、「戻る」の未然形「戻ら」に尊敬表現を作る助動詞「れる」の連用形「れ」が付き、更にそこに丁寧表現を作り出す助動詞「ます」の過去形や完了形である「ました」が続き、最後は動詞などの過去形「〜た」とセットで条件節をつくりだす、いわゆる「〜たら」接続の形になっているという構造です。
面倒な言い方になりましたが、これを踏まえると、「戻った場合には」という意味の尊敬表現になります。
つまり、全体を通すと、「(もし)体調が戻った場合には」という意味の尊敬表現です。
このフレーズは、相手が健康を取り戻すことを前提としており、裏を返せば、相手の復調への期待や復調を願う気持ちが含まれていることを意味しています。
「体調が戻られましたら」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでも、何らかの理由で体調を崩している人に対して、会話であれ文中であれ用いられる表現です。
特に、体調不良により入院や療養などで休職している人に使われるケースが多くなっています。
「体調が戻った場合には」という意味ですので、このフレーズの後には、体調回復後に相手に起こり得ることや、自分が相手に期待していることなどを表現したフレーズが続きます。
具体的には、「体調が戻られましたら、以前と変わらぬご活躍を祈念しております」と言った形です。
「体調が戻られましたら」を使った例文
それでは、具体的に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『ご入院されたと伺い驚きました。体調が戻られましたら、また会食に誘っていただければ幸いです』
・『お身体の状態が悪いと知りメール差し上げました。体調が戻られましたら、再びお仕事でご一緒させていただきたいと存じます』
「体調が戻られましたら」の類語による言いかえ
「体調が戻ったら」という意味と同じ表現を探すことになります。
まず考えられるのが、「お身体の具合が良くなりましたら」でしょう。
同様に、「お身体の具合が回復(快復)されましたら」や「全快されましたら」もあり得ます。
ややカジュアルな表現ではありますが、「お元気になられましたら」も言いかえとして十分機能するはずです。
まとめ
「体調が戻られましたら」は、体調を崩した相手への配慮や体調回復の願いが込められたフレーズです。