客人などを所定の場所に導く時には、「ご案内差し上げます」と言うことがあります。
一見して礼儀正しいように見えますが、実は気をつけたいポイントが存在していました。
ご案内差し上げますの意味や使い方、そして注意点などについて詳しく見て行きましょう。
「ご案内差し上げます」とは?
人をある場所に導いたり事情を知らせることについて、相手に敬意を込め伝える表現となります。
この時の「差し上げる」は、与えるの謙譲語で、相手のために動くことを表したものです。
「ご案内差し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
顧客が来社した時に、道案内をして目的地へと導くことがあります。
また相手が求めている情報などを知らせる機会もあるでしょう。
そんな時に「ご案内差し上げます」と言って、相手のために行動するのが基本です。
この表現は非常に丁寧な言い方ではありますが、「差し上げる」と言うと上から目線であるとは良く言われます。
また正しい敬語でありながら、二重敬語で誤用ではないかと疑われたり、違和感があると捉えられる可能性があるかも知れません。
そのため一般的には、来客に対してはあまり使わないほうが無難であるとも言われています。
差し上げますの部分については、「申し上げます」など丁寧な言葉に言い換えてみるのが良さそうです。
「ご案内差し上げます」を使った例文
・『それでは2階の会議室のほうまでご案内差し上げます』
・『使い方についてご案内差し上げますので、こちらにご着席ください』
「ご案内差し上げます」の類語や言い替え
「ご案内させていただきます」は、相手の許可を得た上で行動して恩恵を得ることを表す「させていただく」を用いた、とてもうやうやしい表現です。
「ご案内申し上げます」は、言うの謙譲語である「申し上げる」を使って、敬意を込めた表現です。
「ご案内いたします」は、するの謙譲語の「いたす」を使った丁寧な言い方となります。
「お連れいたします」は、特定の場所へ人を連れて行くことを丁寧に相手に伝える意味ですが、上から目線的になるためにあまり使われない表現です。
まとめ
人を連れていったり事情などを知らせる時に、「ご案内差し上げます」を使うことができるのでした。
ただしこれは上から目線であったり違和感があると捉えられる可能性があるので、言い換えたほうが無難です。
その場合には「ご案内させていただきます」などを選んでみると良いでしょう。