ビジネスでは、相手の同意がないと成立しないことで溢れています。
「ご了承いただければ幸いです」は、相手の同意を取り付けるのに使用されるフレーズであり、今回はこれについて解説してみましょう。
「ご了承いただければ幸いです」とは?
説明するまでもなく、「ご」は敬語表現を作るため、名詞などに付く接頭辞です。
一方「了承」は、「りょうしょう」と読み、意味は「納得して申し出や事情を受け入れること」となります。
また、このフレーズで重要なポイントとしては、「ご〜いただく」という、謙譲表現の定型が用いられていることを押さえておきましょう。
これは、自分が目上の相手から「〜してもらう」という意味の謙譲表現になります。
今回は、仮定の条件内容にするため、仮定の接続助詞「ば」を使用する必要があり、その接続の関係で「いただく」は仮定形の「いただけ」になっています。
つまり、「ご了承いただければ」までで、「(もし)納得して申し出を受け入れてもらえれば」という意味の謙譲表現になっているわけです。
最後の「幸いです」については、「満足」や「幸せ」を意味する「幸い」「さいわい」に、丁寧表現の助動詞「です」の終止形が付いた形です。
訳としては、「嬉しいです」や「満足です」ということになります。
「ご了承いただければ幸いです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
相手に自分側から何らかの「申し出」や「提案」または「事情の説明」をする際に、それを相手が納得して受け入れてくれるとを暗にお願いしつつ、相手に配慮する意図のあるフレーズです。
具体的には、商品の在庫がなくなって注文に応えられない場合、「今回は在庫切れのため、商品の発送ができません。
この件につきまして、ご了承いただければ幸いです」というような形で使います。
「ご了承いただければ幸いです」を使った例文
それでは、他の使用例を挙げてみましょう。
・『このような事情につきまして、ご了承いただければ幸いです』
・『キャンセルさせていただきますこと、ご了承いただければ幸いです』
「ご了承いただければ幸いです」の類語による言いかえ
「了承」については、「納得」や「正しいものと受け入れる」という意味のある「認める」の連用形の名詞的用法「認め」などで代用しましょう。
「ご〜いただく」の部分は、「ご〜くださる」という相手主体の尊敬表現にする言いかえは定番ですので、その方式も用います。
最後の「幸いです」は、「ありがたいです」や「助かります」などと言いかえましょう。
以上のことから、「ご了承いただければ幸いです」の言いかえ事例として、「お認めくださるなら助かります」や「ご納得くださればありがたいです」といった形が挙げられます。
まとめ
「ご了承いただければ幸いです」とは、相手にこちら側の都合を受け入れてもらうことをお願いしつつ、相手に配慮するためのフレーズです。