ここでは「その上で」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「その上で」とは?
「その上で」は、“何かがあり、更に”といった解釈になる使い方をする言葉です。
ビジネスシーンでは「当社は環境に配慮した生産工程を確立しています。
その上で、生産性にも余念はなく〜」のような使い方になり、この場合、生産には環境に気をつけており、更に生産自体の効率においても〜と表しており、何かに加えてこうでもある、ということを伝えたい場合に用いられます。
その「こう」の部分は、「その上で」の前の事例が成立していて初めて行える、それが前提だという使い方をすることもあり、英語の学習において「まずは単語の意味を理解すること。
その上で文法を覚えるものです」などと使った時には、単語の意味を理解することが前提で、それができてから文法を覚えていくのがいいと言っています。
つまり、先の件に追加して、またはそれを前提としてという2つの解釈で使われると考えておきましょう。
「その上で」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「その上で」は、口語、文章のどちらでも使うことができ、「上」をそれよりも大きい、高いといった漢字本来の意味で用いられることもあります。
その時には「あの会社も生産量が多いことで有名ですが、うちの会社の規模はその上です」のような使い方になり、数字的にこの前に述べた内容より上だという解釈になります。
また、物理的な意味で「その上に載せてください」といった使い方をすることもあり、この使い方では「その」と表現されるものの上に置いて欲しいと言っています。
これらの使い方の場合、見たり聞いたりしただけで簡単に何を言いたいのかが分かるのでそれほど気にする必要はありませんが、このような基本的な解釈が元になって、ビジネスで使うようなそれに追加して、それが前提としてあってといった意味で用いられるようになった言葉です。
「その上で」を使った例文
・『まずはここまでを全て理解してください。その上で作業に入ってください』
・『この製品は従来品より高い作業効率を誇ります。その上で省電力性にも優れています』
「その上で」の類語や言い替え
・『それを踏まえて』
「その上で」の使い方のうち、それを前提としてという場合の言い替え表現になります。
上の例文の上はそのような使い方なので、こちらを使っても意味は一緒です。
この使い方しかない言葉なので、その意味で使う場合にはこれを用いた方が分かりやすいかも知れません。
まとめ
「その上で」は、それに追加で、前提がそれでといった解釈で用いられる言葉です。
数字的な解釈をすることもありますが、そちらはあくまで元となったものだと考えて、“何かがあり、更に”の方の意味をしっかり覚えておきましょう。