ここでは「本来であれば」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「本来であれば」とは?
「本来であれば」は、「本当ならば」と言い替えることができる言葉です。
ここでいう「本当」は、正しい結果という意味ではなく、そうなるのが正しかったという解釈になり、そうとはならなかった場合に使われる言葉です。
よって、「本来であれば5時に着くはずだった」のように使われた場合、5時に着く予定だったものの、そうはならなかったと言っていることになります。
つまり、そうなるだろうと考えていた結果と異なった場合に使われる言葉で、そうはならない方がよかったというニュアンスが多分に含まれています。
このように使う人の目論見が外れたということなので、この後には先の例のように、その時間に着くはずだった、成功するはずだったなどというそうとはならなかった内容が続き、その代わりにこのようにする、仕方ないので諦めるなどという文章になるのが一般的です。
「本来であれば」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「本来であれば」は、そうはならなかったという意味で使う言葉ですが、些かいい訳じみた響きがあるため、使うシチュエーションには注意が必要になります。
友人間やある程度親しい間柄であれば、そうなるはずだったんだけどといったように軽く使うことができますが、他社や目上の人の前でこの言葉を使う場合、このいい訳に聞こえてしまう懸念があることから、あまり推奨されません。
使う場合には、その後にこのような訳があった、いたし方なかったなどのきちんとした理由を述べることが大切です。
これは、そういった相手ではない場合ても大切なことで、そうなるはずだったとだけでは使われた方も納得はできないため、口語、文章のどちらで使う場合にもその点には注意をして用いてください。
「本来であれば」を使った例文
・『本来であれば10ロット届く予定だったものが、8ロットしか届いていない』
・『本来であれば今日にも完成するはずだったが、もう少しかかりそうだ』
「本来であれば」の類語や言い替え
・『予定通りなら』
前述の「本当ならば」が一番言い替えに適していますが、その他ではこの「予定通りなら」がよく似ています。
予定通りにいかなかった場合に「本来であれば」と使うものなので、こちらを使っても意味が変わることはありません。
まとめ
「本来であれば」は、そのようになるはずだったという時に使う言葉です。
多くの場合でそうとはならなかった理由を添えて使うもので、どうしてもいい訳に聞こえてしまうため、そのフォローをつけた文章にして用いるものです。