ビジネスシーンでは、自分をへりくだらせる場面が目立ちます。
今回の「微力非才の身ではございますが」というフレーズはまさにそのために使われるものであり、これより解説いたします。
「微力非才の身ではございますが」とは?
「微力」は「びりょく」と読み、「力がわずかしかないこと」を意味し、「非才」は「ひさい」と読み「(大した)才能がない」という意味です。
「身」は、本来は「身体」の意味ですが、この場合は「自分自身」という意味で使われています。
「ございます」は、「あります」の最上級の丁寧表現ですので、全体としては「力も才能もない自分ではありますが」という意味合いの強めの丁寧表現になります。
「微力非才の身ではございますが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは、挨拶、特に新任の挨拶の際に「大した人物ではないが、何とか頑張りたい」という意味合いの決意表明のために使用されがちです。
あるいは「大した人物ではないので、色々と迷惑をかけてしまうかもしれないがよろしく」という意味合いでの使用もあり得ます。
いずれにせよ、「大した人間ではないが」が、まさに「微力非才の身ではございますが」の部分に該当します。
具体的には、「微力非才の身ではございますが、一生懸命頑張りますので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします」と言った形が、典型的な使用例となります。
「微力非才の身ではございますが」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『微力非才の身ではございますが、励んで参ります』
・『微力非才の身ではございますが、皆様のお力もお借りしつつ、成長していけたらと考えております』
・『微力非才の身ではございますが、少しでも会社に貢献できたら幸いに思います』
「微力非才の身ではございますが」の類語による言い替え
「微力非才」は、自分をへりくだらせる意図があるフレーズです。
前後入れ替えた「非力微才」「ひりきびさい」や、浅い見識と大したことのない才能という意味の「浅学非才」「せんがくひさい」などが類語として考えられます。
また、「微力非才の身」まで含めると、「経験が足りない人物」という意味の「若輩者」「じゃくはいもの」や「未熟者」「みじゅくもの」での言い替えもあり得るでしょう。
以上より、「浅学非才の自分ではありますが」や「若輩者ではありますが」などが言い替え表現の候補となります。
まとめ
「微力非才の身ではございますが」とは、挨拶の場面で、自分をへりくだらせながら、頑張るつもりであることを伝えるためのフレーズです。
特に新任の際の挨拶で使われやすい傾向があります。