この記事では、「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」とは?
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」は、相手にこちらの事情や状況などを分ってほしいとお願いする丁寧な表現です。
「ご賢察+の+ほど+宜しく+お願い+申し上げます」で成り立っている語で、「ご賢察」の「ご」は尊敬語接頭辞、「賢察」は「相手をうやまい、その人が推察することを言う語」、「の+ほど」は断定を避け意味をやわらげる語、「宜しく」は「人に頼みごとをする時に添える語」、「お願い」の「願い」は「願う」の連用形、「申し上げます」は「申し上げる」の丁寧語、「お・ご(自分の行為)申し上げる」で「行為の対象を敬う意」、全体で「察するようお願いする」の敬語表現になります。
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」は、自分達にやむを得ない事情が生じて、相手に影響を与える可能性がある時に使われます。
直接的には「察してくれ」ですので、かなり自己都合な表現です。
相手に迷惑をかけることになるかも知れませんので、とにかく丁寧な表現を心がけましょう。
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」の正しい文章表現
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」の正しい文章表現は以下の通りです。
・『ご高察賜れますと幸甚に存じます』
最も丁寧な表現のひとつを紹介します。
「高察」は「相手をうやまい、優れた推察を表す語」、「賜れ」は動詞「賜る」の可能形・連用形で、「目上の人からもらうこと」の謙譲語、「幸甚」は「この上ない幸せ」、「存じます」は動詞「思う」の謙譲語「存ずる」の連用形「存じ」に、丁寧語「ます」が付いた語、全体で「優れた推察をしてもらえるとこの上ない幸せに思う」の敬語表現になります。
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」を使った例文
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」を使った例文は以下の通りです。
・『先日ご説明いたしました事情について、ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます』
・『本件機密事項となっておりますので、何卒ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます』
・『天候不良により納品に一部遅れが出ますこと、ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます』
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」の類語や言い替え
「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」の類語や言い替えは以下の通りです。
・『ご賢察賜れますと幸いに存じます』
・『ご高配賜りますようお願い申し上げます』
・『ご理解いただけますようお願い申し上げます』
まとめ
今回は「ご賢察のほど宜しくお願い申し上げます」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。