「余す所なく」は日常会話ではあまり登場しませんがテレビや雑誌などメディアで見かける機会はそれなりにある表現です。
ビジネスの世界でもよく使われる言葉ですが、ビジネス用語の「余す所なく」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「余す所なく」とは?
「余す所なく」とは、「残っているところが一切なく全部」という意味で使われているビジネス表現です。
全てを満たすことが不可能で生じてしまった半端な部分のことを「あまり」といい、あまりを出すことを「余す」といいます。
「余す所」はあまりとなって出たところ、つまり満たしきれず残ったところを意味します。
「余す所なく」は余す所がないことを表すので残った半端が存在しない、要するに「全部」の意味で使われる言葉です。
「余す所なく」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
少なくとも認識できる範囲で欠けや抜けがないさまを表す意味で使う表現なので、少しでも足りない部分がある時は使えません。
十分確認せずに用いると誇大表現だと指摘されかねないので注意してください。
「余す所なく」を使った例文
・『1日がかりでテーマパークの魅力を余すところなく堪能した』
・『このゲームの面白さを余すところなく味わうには100時間あっても足りない』
・『出席者の要望を余すところなく盛り込んだ完璧なプランを立てる』
「余す所なく」の類語や言いかえ
「残すところなく」「あまりなく」「忘れなく」「漏れなく」「残さず」「くまなく」は言葉の構成的にも意味的にも同じような表現です。
言葉の意味を重視した表現として「すっかり」「すべて」「一切」なども使えます。
「根こそぎ」「まるまる」「丸ごと」「骨の髄まで」「洗いざらい」などはくだけた言い方ですが意味的には近い表現です。
まとめ
「余す所なく」は抜け落ちや入れ忘れがないことを強調した言い方です。
似たような意味を持つ言葉は多いので、タイミングやシチュエーションに応じて使い分けられるようあわせて覚えておきましょう。