この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「当社といたしましても」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「当社といたしましても」とは?
「当社といたしましても」における「当社」は、「自分の勤務する会社」を指す言葉です。
次の「いたしましても」は助動詞で「する」の謙譲語の「いたす」に、丁寧語の助動詞「ます」の連用形である「まし」が付けられ、そこにさらに仮定的逆説表現の「ても」が付けられたものです。
したがって、「当社といたしましても」は「自分の勤務する会社としても」との意味の敬語表現となります。
「当社といたしましても」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「当社といたしましても」のフレーズで使われている「当社」は、先に「自分の勤務する会社」だと説明しましたが、同じく「自分の勤務する会社」を指す言葉に「弊社」があり、こちらの言葉もよく使われます。
「弊社」と「当社」の違いを少し詳しく説明します。
「弊社」の「弊」の漢字には「よくない」との意味があり、そこから自分に関することを遜って表現する謙称として使われるようになったもので、「弊社」は正確には「自分の勤務する会社」を遜って表現する言葉だと言えます。
それに対して、「当社」には「弊社」にある遜った意味合いはありません。
したがって、一般的に「弊社」は社外に向けて使われることが多く、「当社」は自社内で使われることが多い表現だと言えます。
以上のことから、「当社といたしましても」は自社内で使うフレーズと言え、社外に対して使う場合には「弊社といたしましても」とする方がベターだと言えます。
「当社といたしましても」を使った例文
・『当社といたしましても、その考え方に同意いたします』
・『当社といたしましても、品質改善には努力を重ねてまいりました』
・『プロジェクトの中断は、当社といたしましても大きな損失となります』
「当社といたしましても」の類語や言い換え
「当社」の類語としては「我が社」や「弊社」が挙げられます。
したがって、「当社といたしましても」は「我が社といたしましても」や「弊社といたしましても」と言い換えることが出来ます。
また「当社といたしましても」のフレーズを一般の表現に言い換えると、「当社としても」となります。
まとめ
「当社といたしましても」は、「自分の勤務する会社としても」との意味の敬語表現です。
自社内で使う場合は、この表現で問題はありませんが、社外に向けて使う場合には、「当社」の遜った言葉である「弊社」を使い、「弊社といたしましても」とした方が、ベターだと言ます。
