この記事では、日常でもビジネスシーンでもよく使われるフレーズの「喜びもひとしおのことと存じます」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「喜びもひとしおのことと存じます」とは?
「喜びもひとしおのことと存じます」を言葉毎に分解し、少しその意味等を詳しく説明します。
まず最初の「喜び」は言うまでもなく「嬉しいと感じる気持ち」を表す言葉です。
次の「ひとしお」は「一層」との意味の副詞で、「何かの程度が一層増すこと」を指して使われる言葉です。
そして、最後の「存じます」は「思う」の謙譲語の「存じる」に丁寧語の「ます」が付けられた表現です。
したがって、「喜びもひとしおのことと存じます」は「嬉しさも一層大きなことだと思う」との丁寧な敬語表現となります。
ちなみに、「ひとしお」は染物を一回染料に通すことが語源で、漢字表記では「一入」で、「潮」や「塩」とは全く関係はありません。
「喜びもひとしおのことと存じます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「喜びもひとしおのことと存じます」は、相手の方が大きな喜びを感じておられることを推察する表現でと言えますが、その表現を使うことで相手の方に「おめでとう」という自分の気持ちを強く伝えようとするものです。
例えば、大学を出て何年か苦労して勉学に励み、ようやく司法試験に合格した人に対して、「寝食を忘れて勉学に励んででこられ、念願の司法試験に合格されたこと、喜びもひとしおのことと存じます」のように使われます。
また、念願の株式上場を果たした創業者に対し、「起業以来、株式上場を目指して全力を傾けて来られ、この度上場を果たされ、その喜びもひとしおのことと存じます」等とも使われます。
この例で分かるように、このフレーズで使われている「ひとしお」は喜怒哀楽の「喜」と「楽」の出来事に対して使われるもので、「悲しみもひとしおのことと存じます」等使うのは間違いです。
悲しみで、同じ様に一層程度が大きいことを表現する場合には「悲しみはいかばかりかと存じます」が使われます。
「喜びもひとしおのことと存じます」を使った例文
・『長年の念願が叶い、喜びもひとしおのことと存じます』
・『夢であったヨーロッパ旅行にようやく出かけられ、その喜びもひとしおのことと存じます』
「喜びもひとしおのことと存じます」の類語や言い換え
「喜びもひとしおのことと存じます」のフレーズは、「ひときわ嬉しいことと存じます」や「ひとしお嬉しいことと存じます」や「感無量のことと存じます」等と言い換えることが出来ます。
まとめ
「喜びもひとしおのことと存じます」は「嬉しさも一層大きなことだと思う」との丁寧な敬語表現です。