この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」とは?
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」のフレーズの「ご多幸」の読みは「ごたこう」で、「幸せが多いこと、沢山の幸せ」を意味する「多幸」に、相手の方に敬意を表す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。
次の「心より」は「心の底から」との意味で、「お祈り」は「神仏に請い願うこと」を意味する「祈り」に敬意を示す接頭辞の「お」が付けられた言葉で、最後の「申し上げます」は「言う、述べる」の丁寧な謙譲語表現です。
したがって「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」の言葉通りの意味は、「幸せが多いことを心の底から神仏に請い願うことを言う」との意味で、言い換えると「幸せが多いことを心の底から神仏に請い願います」との意味の敬語表現となります。
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」のフレーズは、メールや手紙や改まった場面での挨拶などで、締めの言葉としてよく使われるものです。
ビジネスシーンでは、具体的に異動時の挨拶や退職時の挨拶や、その他さまざまなスピーチの締めの言葉として使われます。
また、この「ご多幸」と合わせて、「健康で元気なこと」を意味する「ご健勝」を付け、「ご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます」とのフレーズもよく使われます。
このフレーズは、あくまでビジネスで関係する方、個人に対して使われるもので、相手の方が所属する会社や団体等を指して使われるものではありません。
会社や団体に対しては、「ご健勝とご多幸」に換えて、「益々の成長」や「益々の繁栄」を使い、「貴社の益々の成長を心よりお祈り申し上げます」や「御社の益々の繁栄を心よりお祈り申し上げます」のフレーズが使われます。
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」を使った例文
・『最後になりましたが、皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます』
・『大変お世話になりました。皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます』
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」の類語や言い換え
「ご多幸」の類語としては「幸多からんこと」が挙げられます。
したがって「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」のフレーズは、「幸多からんことを心よりお祈り申し上げます」と言い換えることが出来ます。
また「お祈り」の類語としては「ご祈念」が挙げられます。
したがって「ご多幸を心よりご祈念申し上げます」と言い換えることも可能です。
さらに、敬語表現を換えて「ご多幸を心よりお祈りいたします」と言い換えることも出来ます。
まとめ
「ご多幸を心よりお祈り申し上げます」のフレーズは「幸せが多いことを心の底から神仏に請い願います」との意味の丁寧な敬語表現です。