この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「永きに渡り」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「永きに渡り」とは?
「永きに渡り」の読みは「ながきにわたり」です。
このフレーズにおける「永き」は「長い時間や長い期間」を意味する言葉で、次の「渡り」は「途中でやめることなくずっと」といった意味の言葉です。
したがって「永きに渡り」は「長い期間ずっと」といった意味になります。
「永きに渡り」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「永きに渡り」のフレーズで使われている「永い」と、一般的によく使われる「長い」との違いについて、最初に説明します。
「長い」はご存知の通り、「時間的に長いこと、長い時間や長い期間」と共に、「距離的に長いこと、長い距離」の意味を持つ言葉です。
それに対して「永い」は「時間的に長いこと、長い時間や長い期間」との意味でのみ使える言葉で、距離に関する意味はありません。
また、「時間的に長いこと」を意味して使う場合、「長い」よりも「永い」の方が、より長い期間や長い時間を指して使われます。
これは、「永」の漢字が「永遠」や「永久」の熟語で使われていることから、類推できると思います。
したがって、このフレーズの「永きに渡り」は「長きに渡り」よりも「長い期間ずっと」の時間軸が長いニュアンスを持つ表現だと言えます。
ただし、「長い」と「永い」を区分する長さの明確な基準等はありません。
ビジネスにおいて「永きに渡り」の表記がよく使われるケースとして、「永年勤続の表彰」が挙げられます。
表彰状では「30年の永きに渡り、会社に貢献された功績に対し、、、」等と使われます。
また、定年退職する方に送る、感謝のメール等でも「永きに渡りご指導賜り誠にありがとうございました」等と「永きに渡り」がよく使われています。
もちろん、「30年の長きに渡り、会社に貢献された功績に対し、、、」等としても、間違いではありません。
「永きに渡り」を使った例文
・『永きに渡り、ご指導ご鞭撻を賜りましたこと、心より感謝申し上げます』
・『弊社では、永きに渡り会社に貢献したことを表彰する永年勤続賞は、20年と30年の節目に贈られます』
「永きに渡り」の類語や言い換え
「永きに渡り」の類語や言い換えとしては、「永年に渡り」や「長きに渡り」や「長期間に渡り」等が挙げられます。
まとめ
「永きに渡り」は「長い期間ずっと」といった意味のフレーズです。
「永き」は「長き」よりも、より長い期間のニュアンスを持つ言葉です。
「永きに渡り」のフレーズは、会社やビジネスシーンでは「永年勤続者」や「定年退職者」の労をねぎらう挨拶の中で、よく使われます。