「お伺いします」とは?
ビジネスメールや会話での使われ方や敬語の使用方法を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「お伺いします」とは?
「伺う」は「聞く」、「訪れる」、「尋ねる」などの謙譲語です。
他にも神仏の託宣を願ったり、寄席などで客に話をすることを意味する言葉です。
この「お伺いします」は、「伺う」に謙譲の意を表わす「お~します」を付加した敬語ですが、この表現は二重敬語であり、誤った用法になります。
「お伺いします」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
前述の通り「お伺いします」は誤った用法ですが、現在におけるビジネスシーンにおいてこの言い回しは日常的に誰もが使用していることで、多くの人たちに誤って認知されています。
よって本来は誤った用法であることを理解した上で、現場での使い勝手を見ながら必要であれば使用するようにしましょう。
「伺う」の正しい敬語表現
「お伺いします」は「聞く」や「訪れる」や「尋ねる」の謙譲語である「伺う」にさらに謙譲の意を表わす「お~します」を重ねて付加した二重敬語の言い回しです。
そのため本来は誤用となりますが、使い勝手の良さを考慮してケースバイケースで意識的に使用してください。
また、これと似た表現に「お伺いいたします」や「お伺いさせていただきます」という言い回しもありますが、こちらはさらに不適切な二重敬語にあたるため使用しないようにしましょう。
よって「伺う」を正しい敬語の言い回しにすると「伺います」になります。
「伺います」を使った例文
正しい敬語である「伺います」を使用して、「聞く」、「訪れる」、「尋ねる」の意味を表わした例文を以下に紹介します』
・『お噂はかねがね伺っております』
・『明日、こちらから伺いします』
・『この件についてご感想を伺いたいのですが』
「伺います」の類語・言い替え
「伺います」の類語・言い換え例を以下に紹介します』
・『先週の発表会は大成功だったとお聞きしました』
・『先輩の講演を拝聴しました』
・『当方より貴社に参ります』
・『私がお客様のところに赴きます』
・『その報告書について、課長の意見をお尋ねします』
「お聞きする」は「聞く」に敬意を表わす「お」をつけた謙譲語です。
「伺う」と比べて幾分カジュアルな感じの言い回しとなります。
また「拝聴する」も「聞く」の謙譲語です。
「参る」は「行く」または「来る」の謙譲語です。
「伺う」と「参る」の違いは「伺う」が行先に対して敬意を表わす必要があるのに対して、「参る」は敬意を表わす必要のない場合にも使用できます。
なお「赴く」は「伺う」より改まった言い回しとなります。
「お尋ねする」は「尋ねる」に敬意を表わす「お」をつけた謙譲語です。
「お聞きする」同様、「伺う」よりも幾分カジュアルな印象の言い回しとなります。
まとめ
「伺う」の敬語表現は正しくは「伺います」となります。
「お伺いします」は本来誤った使用方法ですが、今では多くの人に認知された言い回しです。
よって使われる場面に応じて二重敬語による過度な敬語と受け止められないよう注意の上、必要に応じて使用してください。