「お名前はかねがね伺っております」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「お名前はかねがね伺っております」とは? ビジネス用語

ビジネスシーンでは初対面の印象が重要です。

「お名前はかねがね伺っております」も、そのケースでよく使われる表現であり、これより解説いたします。

「お名前はかねがね伺っております」とは?

この表現で一番重要なポイントは「かねがね」でしょう。

「かねがね」とは、「以前からずっと」という意味であり、単純な「以前から」「継続」の意味合いを強く加えたものと理解してください。

また、「伺って」「うかがって」と読み、原形の動詞「伺う」は聞くの謙譲語です。

本来であれば、「伺いて」ですが、発音しやすいように「い」「っ」という促音便に変化していることに注意しましょう。

更に「おります」「いる」の謙譲語「おる」の連用形「おり」に、丁寧表現の助動詞「ます」が付いたものであり、これは話の聞き手に対し極めて丁寧に伝える意図がある「丁重表現」「ていちょうひょうげん」と呼ばれる表現方法です。

尚、「お名前」はそのまま「名前」の意味もありますが、この場合は「良い評判」という意味合いも含まれていますので注意しましょう。

以上のことから、このフレーズは「あなたのお名前と評判は以前よりずっと色々な人から聞いています」という内容を、強めの丁寧表現で表したフレーズと言えるでしょう。


「お名前はかねがね伺っております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスでこのフレーズが使われる場合は、初対面の相手に「色々な人の口からあなたのお名前が出るのを以前からずっと聞いていましたよ」と、不在時でも話題に出るような名高い人物である、あるいは社会的に優れた人物であると褒める意図があります。

概ね、それなりの役職に就いている人物か、何らかの功績または実績のある人物相手に用いる表現です。

例えば「国際的な慈善活動において、社長のお名前はかねがね伺っております」のように用います。


「お名前はかねがね伺っております」を使った例文

それでは他に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。

・『お目にかかるのは今回が初めてですが、お名前はかねがね伺っております』
・『お名前はかねがね伺っておりますので、実際にお会い出来て光栄です』

「お名前はかねがね伺っております」の言い替え

「あなたの良い評判は以前から聞いています」という内容に合った表現にする必要があります。

「かねてよりお噂は耳にしております」
「かねて」「以前」という意味があります。

また「噂を耳にする」とは、「相手の良い評判を聞く」という意味です ・「あなたの名声は以前から響き渡っています」
「社会的な良い評判」という意味の「名声」「めいせい」と、世間に良い評判が広く行き渡るという意味の「響き渡る」を用いて表現しています。

「お名前はかねてより存じ上げております」
「知る」の謙譲語である「存じ上げる」を用い、相手の名前や評判を以前から聞いているという内容での言い替えです。

まとめ

「お名前はかねがね伺っております」とは、単に相手の「名前」を色々な人から聞いているというだけでなく、名声や良い評判を聞いていると伝える意図があります。

基本的に初対面で相手を褒める際に使われます。

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