ビジネスでは様々なケースで、相手の氏名を聞く必要がある場面が存在しています。
「お名前を教えていただけますか」は、そのような場合に頻出のフレーズであり、これより解説いたします。
「お名前を教えていただけますか」とは?
「お名前」は、当然相手の名前ですので、接頭辞「お」は尊敬表現か美化を目的として使用されています。
一方、「教えていただけますか」の「教えていただけ」までは、「〜していただける」という形で「目上の人に〜してもらえる」という意味の謙譲表現パターンです。
今回は「ますか」と、丁寧表現の助動詞「ます」と、疑問や質問の意味を添える終助詞「か」が付加する形で使用されていますので、「教えてもらえますか」という意味になります。
以上のことから、フレーズ全体として、「お名前を教えてもらえますか」という謙譲表現とわかります。
「お名前を教えていただけますか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでも相手の名前を聞く必要がある場面は数多く見られます。
ただ、その類型は2つに絞られます。
・「改めて連絡する必要がある時」
相手に後で連絡するのに氏名を聞く場合です。
連絡先を一緒に尋ねるケースも多くあります。
・「相手が誰か確認する必要がある時」
相手が具体的に誰であるか確認する目的です。
基本的にこのケースでの使用がかなりの割合を占めます。
「お名前を教えていただけますか」を使った例文
それでは、実際の使用例を以下に挙げてみましょう。
・『お客様情報と照合のため、お名前を教えていただけますか』
・『申し訳ございませんが、聞き取れなかったため、再度お名前を教えていただけますか』
「お名前を教えていただけますか」の言い替え
「相手の名前を教えて欲しい」という、相手に対する丁重な依頼表現で代用可能です。
・「お名前頂戴できますでしょうか」
「名前をもらう」という形の謙譲表現で尋ねる方法です。
最近「お名前いただけますでしょうか」といった、この形式での使用が目立ちます。
・「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「聞く」の謙譲表現「伺う」を用いて、相手に「尋ねる」許可を求める形での依頼表現です。
「お伺いしても」という形でも問題ありません。
まとめ
「お名前を教えていただけますか」とは、相手の確認などのために、氏名を丁寧に聞くための謙譲表現による依頼です。