「お礼かたがた」とは?
ビジネスメールや会話での使われ方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「お礼かたがた」とは?
この言いまわしは何かの用事で人を訪ねたり手紙を送ったりする場合に、以前相手にお世話を受けたことに対するお礼を述べるために使うフレーズです。
「かたがた」とは「〜を兼ねて」「〜がてら」「〜のついでに」という意の接尾辞で「ついでにお礼の気持ちも兼ねて」といった意味合いを持ちます。
例えば、「お礼かたがたご報告いたします」という文章であれば、「報告」が主目的であり、「お礼」はついでとなります。
「お礼かたがた」のビジネスにおけるメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この言いまわしを用いる場合の使い方についてですが、上述の例で見てみると例えば相手に対してある案件について報告しようとしていたとします。
その時、その案件に関して相手にお世話になったことのお礼しようと考えていたら、「お礼かたがたご報告したいと思います」という言いまわしになります。
なお、この言いまわしは世話になったお礼を述べるほかに主目的の本題があるとき用いるフレーズのため、本題がない場合は使用できません。
また、お礼を述べることをやや軽く扱っている印象があるため、深い謝意を表わしたい場合は使用を避けた方がよいでしょう。
「お礼かたがた」の正しい敬語表現
「 かたがた」には丁寧な表現という意味合いは含まれていませんが、丁寧の意を表わす接頭辞「お」がついた「お礼」と組み合わさっていることから丁寧な表現と言えます。
ただし「お礼かたがた」自体を敬語表現にすることはできないため、これを敬語表現にしたい場合は組み合わせる言葉を敬語にすることで対応します。
例えば、「お礼かたがたお伺いいたします」とすれば、謙譲語を使用した敬語表現になります。
「お礼かたがた」を使った例文
この言いまわしを使った例文を以下に紹介します。
・『お礼かたがたお伺いいたします』
・『メールにて恐縮ですが、取り急ぎまずはお礼かたがたご報告まで』
・『まずは書中をもって、お礼かたがたご通知申し上げます』
「お礼かたがた」の類語・言い替え
この言いまわしの類語・言い換え例を以下に紹介します。
・『お礼がてらお伺いいたします』
・『お礼を兼ねてご訪問いたします』
「がてら」は副助詞として使われ、「〜のついでに」「〜を兼ねて」の意を持ちます。
「兼ねて」は「兼ねる」の連用形で「一つのものが二つ以上の働きを併せ持つ」との意です。
まとめ
「お礼かたがた」は以前に相手から受けた世話に対するお礼と、本題になる事柄を並べて述べる言いまわしです。
そのため本題がない場合は使用できません。
また、お礼はついでとなりますので、しっかりと感謝の意を伝えたい場合は使用を控えた方がいいでしょう。
