ビジネスメールや手紙において「ご自愛専一になさってください」という文を見たことがありますか?
どんな時に使えば良いのでしょうか。
詳しく解説していきます。
「ご自愛専一になさってください」とは?
「ご自愛」とは「自愛」、つまり自分の体を大事にすることを指し「ご」を付け敬語表現にしたもの、「専一」とはそのことだけに注力し、他を顧みないという意味です。
「なさってください」は「する」の尊敬語である「なさる」と補助動詞「ください」を組み合わせた丁寧語で、「ご自愛専一になさってください」はご自分の体を第一に考えて大切にしてくださいという意味になります。
「ご自愛専一になさってください」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
では、「ご自愛専一になさってください」はどんな使い方をするのが正しいのでしょうか。
「ご自愛専一になさってください」は、メールや手紙の結びの部分で使われる言葉です。
基本的には、時候のフレーズに続けて使います。
夏や冬など、一般的に体調を崩しやすい時期に相手の体調を気遣って「ご自愛専一になさってください」を入れます。
「ご自愛専一になさってください」の一言で、相手は「こちらのことを気遣ってくれている」と好印象を持つでしょう。
目上の人、社外の人はもちろん、親しい間柄同士でも相手を選ばず使える便利な言い回しの一つです。
「ご自愛専一になさってください」は、メールや文書だけでなく、電話など会話でも使えますが、「健康な状態である」ことが前提の言葉であるため、相手が健康状態が良好でないことがわかっている場合は、使用するのを控えましょう。
また、「お体ご自愛下さい」と表記されているのを見ることがありますが、「自愛」に体という意味も含まれているため、二重表記になり間違いですので、注意が必要です。
「ご自愛専一になさってください」を使用した例文
『残暑厳しい折、ご自愛専一になさってください』
『歳末でご多忙とは思いますが、ご自愛専一になさってください』
時候のフレーズや相手の状況を思いやる文とセットにして使われます。
「ご自愛専一になさってください」の類語や言い替え
では、「ご自愛専一になさってください」を別の言葉で言い替えるのであればどのようなものがあるのでしょうか。
「専一」を省略して、「ご自愛ください」とすることがしばしばあります。
「お体を大事になさってください」「お体をお厭いください」とすることもあります。
「厭う」は「いとう」と読み、いたわる、大事にするという意味です。
まとめ
｢ご自愛専一になさってください」は、メールや手紙の締めの部分で、相手の体を気遣い、ご自身の体、体調を第一にしてくださいねという思いやりの一言です。
仕事上に限らず、円滑なコミュニケーションを図るには欠かせない表現の一つです。
