この記事では、「お目通し賜りますようお願い申し上げます」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」とは?
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」は、こちらから提示したものを、一度読んで欲しいとお願いする丁寧な表現です。
「お目通し+賜り+ます+よう+お願い申し上げます」で成り立っている語で、「お目通し」の「お」は尊敬語の接頭辞、「目通し」は「初めから終わりまで、ひととおり見ること」という意味、「賜り」は動詞「賜る」の連用形で「目上の人からもらう」の謙譲語、「ます」は丁寧語、「よう」は断定を避け、言葉の意味をやわらげる語、「お願い」の「お」は謙譲語の接頭辞、「申し上げます」は「申し上げる」の丁寧語、「お・ご(自分の行為)申し上げる」で「行為の対象を敬う意」、全体で「ひととおり見てもらうようお願いする」の敬語表現になります。
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」は、相手の承認が必要な書類や、是非相手に見て欲しいパンフレットや資料がある時に使われます。
相手にお願いする表現ですので、「推し忙しいところ恐れ入りますが」などのクッション言葉を使いましょう。
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」の正しい敬語表現
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『ご高覧賜りますようお願い申し上げます』
「ご高覧」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「高覧」は「目上の人が見ること」という意味です。
「お目通し」はやや口語的な表現ですので、「賜る」とバランスを取るために最上級の敬語表現にした方が良いでしょう。
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」を使った例文
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」を使った例文は以下の通りです。
『予算案を作成いたしましたので、お目通し賜りますようお願い申し上げます』
部門の上司に、予算案を提出して承認して欲しいことを表しています。
『会議の資料を作成いたしましたので、お目通し賜りますようお願い申し上げます』
その上司が中心となる会議の資料を作成したので、確認して欲しいことを表しています。
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」の類語や言い替え
「お目通し賜りますようお願い申し上げます」の類語や言い替えは以下の通りです。
『お目通しいただけますようお願い申し上げます』
「いただけ」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の可能形「いただける」の連用形です。
「お目通し」にはこちらの方が自然です。
『お目通しくださいますようお願い申し上げます』
「ください」は動詞「くれ」の尊敬語で、主体は相手になりますが、「いただく」と同じ使い方をします。
『ご一読いただけますようお願い申し上げます』
「ご一読」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「一読」は「ひととおり読むこと」という意味です。
まとめ
今回は「お目通し賜りますようお願い申し上げます」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。
