「ご足労ですが」とは?
ビジネスにおけるメールや会話での使い方や例文を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「ご足労ですが」とは?
「足労」とは、「行く」や「来る」という語句を丁寧に表現した言葉で、この言葉自体に「実際に歩いて移動することに対する疲労や労力」の意があり、それに丁寧語の接頭辞「ご(お)」を付けたもので、「わざわざお越しいただく」という意味を持っています。
本来なら自分の方が足を運んでいかなければならないところに、わざわざ足を運んでもらう(来てもらう)ことに対して感謝の気持ちを伝えたい時などに使用します。
「ご足労ですが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズの使い方は、使用するタイミングで異なります。
使用するタイミングは4つあります。
この語句は基本的には「来社当日」と「来社後」に使用しますが、「来社前」にも使用するタイミングがあります。
来社前に、来社していただくことになったことに感謝を述べる時です。
そして、来社当日の「来社時」と「帰社時」、さらに「帰社後」です。
この4つのタイミングに確実に使用して、相手に失礼がないように感謝の意を伝えましょう。
なお、このフレーズを使用する際に注意する大きなポイントが2つあります。
一つは、社内の人に対して使わないことです。
この言いまわしは社外の人に向けて使うのが一般的ですので、社内向けの使用は避けましょう。
あともう一つは、相手側が来社することに決定するまでこのフレーズは使わないようにします。
決定する前に使用すると、来社してもらうことが前提で話をしているように相手側に取られ、押しつけがましい印象を与えてしまう恐れがあります。
決定するまでは「お越し(いただく)」といった表現を使用し、「ご足労」は来社が決まってからの使用としましょう。
「ご足労ですが」を使った例文
・『ご足労をおかけいたします』(来社前)
・『このたびはご足労いただきまして誠に恐縮です』(来社時)
・『本日は遠方よりご足労いただき、ありがとうございました』(帰社時)
・『先日は大変ご足労をおかけいたしました』(帰社後)
「ご足労ですが」の類語や言い替え
このフレーズに類似した言葉や言い替えの一例を紹介します。
・『お手数ですが』
・『ご面倒ですが』
・『お手間を取らせますが』
まとめ
このフレーズは、目上の人にお願いやお断りの気持ちを伝える際のクッション言葉として使用します。
適切な使い方をしてより丁寧な対応としてください。